『妻を淫乱にしたい』
サイトに投稿した俺の願望に、山崎が食いついた。
そして俺は、山崎の計画に乗ってしまった。
言われた通りに『仕事関係の知り合い』と紹介し、家に招いた。
言われた通りに『男鰥の愚痴に、ついお前の料理を自慢してしまった』と言い訳すると、山崎の予想が当たり・・・もちろんそれは、ただの偶然かもしれないが、少なくとも妻は不満を口にしながらも満更でもない表情で了解し、俺に頼まれた鍋だけではなくサラダや酒の肴まで用意していった。
そして当日の山崎は妻を褒め、煽てた。
俺には絶対に言えないほどストレートな表現だった。
最初は少し戸惑った表情をしていた妻も、1時間もすれば嬉しそうに笑みを浮かべていた。
最後の30分などは、山崎と妻が2人で話すのを俺が眺めるだけの時間になっていた。
『今から伺います』
予定通りのメールが山崎から届いたのは、予定通り家に招いた翌日の昼間だった。
『家を出ました』
そんなメールが届いた時には、もう16時を過ぎていた。
『最初はキスだけでしたが、最後には全部出来ましたよ』
休憩室に逃げ込んで読んだそんな文字に、心臓が止まりそうになった。
『キスは簡単に許してもらえましたよ』
『少ししたら、自分からも吸い付いてましたね』
『飢えてるって確信しましたよ』
矢継ぎ早に届く山崎のメールに、本人が自分の成果に興奮してると伝わってきた。
『だから押したんですが、最初は少し強引になってしまいましたね』
『いやぁ、俺もまだまだ甘い、気をつけないと』
『けどまぁ、奥さんが受け入れるまでの時間は数分だったと思いますがね』
いつのまにか自慢のようになったメールは、いつまでも届き続けた。
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