真理子は個室トイレで、暫くして静かに男性トイレをあとにする…下着を履かずに服だけを身に纏った体には冷たい空気が火照っていた体を冷やし、理性を取り戻し、いつもの真理子に戻っていく。
車に戻った真理子は、ふと靴にぶつかる紙袋に気づいて、手に取ると…
『あっ…これ…!』
男の言っていた紙袋を思い出し袋を拾い上げて車に乗り込むと中身を見て
『あぁ…こんな物…』
真理子が見た袋の中身は真理子の予想していた通りの物だった。その中身は、エッチな動画とかで見た事のあるリアルに再現されたペニスを模造したディルドーや色々な妖しい玩具が入っていた。真理子はそれを見ているだけで、自分がこんなに物で責められると思うと恥ずかしくなり、慌てて袋を閉めると車を発進させるのだった……
そして、帰宅すると真理子は夫に見つからないように紙袋をクローゼットの奥へと隠すとシャワーで身を清めるのだった。そして、シャワーを出た頃には夕暮れになり、真理子は男との契約を思い出すとぼんやり物思いに耽りながら、夕食の支度をしていて…
そんな時、真理子の携帯が鳴る。
『あっ…!……』
真理子は咄嗟に男からの電話だと思い込みスマホを開くと…夫 康介からだった。
『あっ…真理子…今日は早く終わりそうだから、午後7時には帰れそうだよ。真理子の好きな白ワイン買って帰るね。夕食の後一緒に飲もうか…』
『ありがとう…わかったわ。美味しいシチュー作ったから早く帰って来てね。ええ…一緒に飲みましょう…気をつけて帰って来てね。』
康介の優しい言葉をかけられると真理子は、夫を思う妻に戻る。今日こそは、夫に抱いて欲しいと言う気持ちを募らせて……
(続く)
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