水曜日の夕番勤務が終わり、僕は夜番のクルーと交代すると、店長に声をかけられた。
店長「羽山君、Yさんと何かあった?」
羽山「え?」
僕はドキッとしてしまった。
店長「いやね、Yさんから、火曜と土曜の勤務を外して別の日に出来ないか相談されてね。私としては、Yさんに辞められても困るから、変えてあげようと思うんだが。羽山君と同じ勤務の日だけ指定してきたから、何かあったのかと思ってな。」
昨日のことやっぱり怒ってるのかな?
いや、昨日も今日交代した時も怒った様子には見えなかったけど……
僕が考えこんでいると、店長が口を開く。
店長「思い当たることがなければいいんだ。悪かったね、呼び止めて。お疲れさん。」
羽山「お疲れ様でした。」
僕はいてもたってもいられず、駐輪場でYさんにLINEを入れた。
羽山【Yさん!昨日のこと、すみませんでした!もし怒ってたら、本当にごめんなさい!】
その日は、LINEは既読にもならず、返信は来なかった。
翌朝、起きるとYさんからの返信が来ていた。
僕はドキドキしながら、アプリを開いた。
Y【おはよう。別に怒ってないよ(笑)】
羽山【でも、シフト変わるって、店長から聞きました。】
Y【あぁ、それね(笑)別に怒ってるから、変えてもらったんじゃないから。】
羽山【そうなんですか?】
Y【うん。このままだと、いずれ絶対周りにばれるから。】
羽山【いや、僕ちゃんと使い分けてるつもりです。】
Y【そうじゃなくて、こういう関係だと、もう一緒に仕事するのは、リスクしかないの。仕事でも、リスクマネジメントは大切よ(笑)】
羽山【じゃあ、もう僕達会えないんですか?】
Y【話が飛びすぎ(笑)こういう関係が続くなら、一緒に仕事は出来ません。分かる?】
羽山【あ…。すみません。早とちりしました。】
Y【いい?この関係は長くは続かないの。いつかは終わるんだから、だからこそ、仕事は分けなきゃいけないの。泥沼になったら、それこそ終わりよ(笑)】
羽山【泥沼………ですよね。分かりました。でも、会える時は会いましょうね!】
Y【時間合えばねー(笑)】
そうだ。
すっかり、忘れていたが、僕達の関係は不倫なんだ。
社会性に認められる関係じゃないから、Yさんは、色々考えながら、僕に付き合っているんだ。
僕は改めて自分が子供すぎていたことを痛感した。
※元投稿はこちら >>