土曜日。
僕はYさんよりも早く出勤した。
Yさんも、いつも通り10分前に出勤してきた。
Y「おはようございます!」
羽山「おはようございます。昨日は…」
昨日のお礼を言おうとしたところで、Yさんは僕を制止するように手を上げた。
店長「おぅ、二人ともおはよう。」
店長がカウンターからバックヤードに入ってきた。
Y「店長、おはようございます。」
羽山「おはようございます。」
Yさんは、ロッカーを開けて、制服を取り出す。
今日は、いつもの仕事のYさんだった。
髪を後ろで短く束ね、眼鏡をかけ、白いブラウスに黒のカーディガン。
カーディガンを脱ぐ時は、必ずこちらに背中を向けるのは、Yさんの癖なんだろう。
今日は下に黒のキャミソールを着ていた。
着替え終わると、Yさんは引き継ぎノートに目を通す。
Y「今日の引き継ぎ事項確認します。お昼に新商品のドリンクが入荷したら、すぐにバックヤードで冷やしてPOP展開、夕方には出せるようにしておく、おでんの蓋は衛生面の点から、蓋を開けっ放しにしないこと、本日は以上2点です。」
羽山「ドリンク展開、おでんの蓋は閉めておく、了解しました。それでは、朝の挨拶を行います。いらっしゃいませ!」
Y「いらっしゃいませ!」
発声トレーニングを終えると、店長が満足そうに頷く。
店長「引き継ぎ声だし確認よし。うん、これならお互い情報共有出来るだろ。」
僕はYさんにレジの鍵を渡して、二人でカウンターに出る。
いつものように、Yさんがレジ点検を始め、今日も1日が始まった。
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