店長「どう?新人のYさんは?」
バイト上がりにバックヤードで店長に聞かれた。
羽山「接客慣れてるみたいだし、頼りになると思いますよ?」
店長「羽山君もそう思うか。やっぱり、銀行の窓口やっていただけあって、接客態度は間違いないよな。」
羽山「そうですね。メモもちゃんと取ってますし。」
店長「うんうん。これなら慣れるのも早いだろうなぁ。採用して良かったよ。」
羽山「ですねぇ。じゃあ、上がります。お疲れ様でした。」
店長「お疲れさーん。」
僕は、バイクの鍵を持って店を出た。
Y「お疲れ様でした。」
従業員用の駐輪場でYさんに声をかけられた。
羽山「あれ?先に店出たんで帰ってたと思いましたよ。今日はお疲れ様でした。」
Y「今日は土曜日なんで夫が車使うんで迎えが来るの待ってるんです。」
羽山「あ、そうなんですね。家は近所なんですか?」
Y「うーん。まぁ、近いは近いですけど。でも、歩くのにはちょっと遠いですね。」
羽山「あー。じゃあ、私も同じようなもんですね。コンビニは立ち仕事だから、大変じゃないですか?」
Y「そうですねぇ。私みたいな、おばさんにはちょっときついかもしれないです(笑)」
羽山「そんな(笑)おばさんだなんて。ちなみに、今おいくつなんですか?」
Y「もう40近くですよ(笑)というか、いきなり年齢聞くなんて(笑)」
羽山「あ、すいません。デリカシーなくて。でも、もう少しお若いかと思いました(笑)」
Y「ありがとうございます(笑)お世辞でも、嬉しいですね。」
羽山「いやいや。お世辞じゃないですよ(笑)」
Y「そうですか(笑)羽山さん、バイク乗るんですね。意外。」
羽山「バイク好きなんですよね。意外ってよく言われます(笑)」
Y「だって、バイク乗りそうなタイプに見えませんから(笑)」
羽山「まぁ、確かに最近バイク乗る人少なくなってますしねぇ。」
Y「羽山さん、真面目そうに見えますから、ギャップがあるなぁ、と思いました(笑)」
羽山「私真面目ですよ(笑)」
Y「そうですよね(笑)すみません。あ、主人が来ました。じゃあ、私はこれで。お疲れ様でした。」
羽山「お疲れ様でした。」
Yさんは、旦那さんが運転するミニバンの助手席に乗り込むと、発進する車内からも会釈をしてくれたので、私も会釈を返し、車が駐車場から出ていくのを見送り、バイクのエンジンをかけて帰宅することにした。
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