待ちに待った金曜日が来た。
僕はYさんと火曜日の別れ際に、お店近くの運動公園で待ち合わせることになった。
最初Yさんは、お店近くと聞いて、考えこんでいたが、結局
Y「そうですよね。近い方が便利ですからね。」
と言って運動公園に集まることになった。
愛車のナナハンのバイクで公園に着くと、Yさんはまだ来ていなかった。
Yさんのことだから、早く来てたらどうしようと思っていた。
10分くらいして、約束の時間通りにYさんの車が駐車場に入ってきた。
Y「お待たせしちゃいました?」
車から降りて来たYさんは、いつもと全然雰囲気が違った。
いつもは後ろで束ねている髪も今日は束ねておらず、綺麗に整えて肩くらいまで下ろしてある。
白のチェックのロングスカートに黒のタートルネックの上にいつもとは違う薄い緑のカーディガンを着ており、白いショルダーポーチを持っていた。
いつもは、デニムのズボンと白いブラウスという感じで快活に動く感じだが、今日は上品な女性、という感じだ。
何より、今日は眼鏡じゃなくてコンタクトだった。
羽山「何か、いつもと違いますね。」
Y「いや、いつもはパートのおばちゃんスタイルですから(笑)プライベートでいつも、あの格好はしてないですよ(笑)」
羽山「ポーチ持つと大人の女性って感じしますね。」
Y「あ、これですか?いつもはエコバッグだけど、今日はエコバッグはおかしいですからね(笑)さっきまでエコバッグ持ってましたけど。」
羽山「それは大きく違いますね(笑)」
Y「というか、今日は仕事モードオフにしていいですか?(笑)」
羽山「あ、全然!むしろ、プライベートモードでお願いします!」
Y「そう?ありがと(笑)じゃあ、どこでお昼食べるー?」
羽山「隣町にシュラスコのおいしい店があるんですよ。」
僕がそう言うと、Yさんの笑顔が一瞬固まったように見えた。
Y「………。もしかして駅前の?」
羽山「です。あ!もしかして、シュラスコとか肉は嫌いですか!?」
Y「ううん!違う、違う(笑)私そこのお店行ったことあるけど、あそこ好きだよー。」
羽山「あー、良かった。一瞬顔固まったから、嫌いかと思った(笑)」
Y「大丈夫(笑)何回か行ったことあるから、道分かるよ。じゃあ、車乗って。」
羽山「え?僕のバイクじゃダメですか?一応、リュックサックにヘルメット入れてきたんですけど。」
Y「いやいや、それは無理でしょー(笑)今日の私の格好見てよ(笑)バイク乗る感じじゃないでしょ。」
羽山「あ、そっか。そうですよねぇ。」
Y「それに、私バイク乗ったことないから、乗り方分からないし(笑)」
羽山「なら、今度乗せてあげますよ!簡単だから!」
Y「う~ん。何かあったは、怖いなぁ。とりあえず、今日は私の車で行こ。」
羽山「分かりました。」
僕はそう言うと、Yさんが乗ってきたミニバンの助手席に乗り込む。
Y「ごめんねぇ。汚い車で。子供達がお菓子食べたりするから。」
羽山「え?そんなことないですよ。」
Y「後ろ見てみなよ(笑)」
僕が後ろの座席を見ると、ジュニア用のチャイルドシートが一つ着いており、おもちゃが座席に少し散乱していた。
羽山「あ、確かに(笑)」
Y「子供達が勝手に持ち込んじゃってさ(笑)今日片付ける時間なかった(笑)」
羽山「気にしないです(笑)」
Y「ありがとう。じゃあ、出発するよー。」
そう言うと、Yさんさ車のエンジンをかけて車を発進させた。
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