Y「あ、オレンジの香りがする。」
僕の部屋に入り、Yさんはベッドの上に座ると、アロマミストの匂いに反応する。
僕は内心ほっとした。
さっきまで、目の前にいる女性でオナニーをしていただけに、その残り香を消すことが出来た。
Y「部屋も片付いてて、キレイ。うちなんて、子供達散らかしっぱなしだからな(笑)」
羽山「いや、小さい頃なんて、そんなもんですよ。おもちゃとか断捨離するとスペースが出来ました。」
Y「やっぱり、そうだよね。でも、羽山君バイク本当に好きなんだね。」
Yさんは、本棚にあるバイク雑誌を見ながら言った。
羽山「そうですね。18でバイクの免許取ってからは、バイクが趣味です。」
Y「見た目はバイク乗りそうにもないのに(笑)」
羽山「そんなことないですよー。」
Y「でも、銀行入ったら、車にした方がいいよ。」
羽山「あ、はい。母親が乗ってる軽自動車使います。母親車新しくするみたいなんですけど、まだ買ってから5年たたないんで、社会人祝いに名義僕にしてくれるみたいで。」
Y「良い親御さんね。」
羽山「まぁ、そうですね。親に不満はないです。共働きしながら、僕達兄弟育ててくれましたから。」
Y「私も、自分の子供にそう思われる親になりたいなぁ。」
羽山「なれますよ。Yさんなら。」
Y「なれないよ(笑)そしたら、ここにいないから。」
羽山「………そうなんですかね。これと親としては別だと思いますけど……。」
Y「そうなのかなぁ。……私は………。」
Yさんはそう言って黙ってしまった。
羽山「私は?」
Y「聞きたい?」
羽山「聞かせてもらえるなら。」
Y「多分理解不能だろうけど(笑)」
羽山「いや、頑張って理解します!」
Y「そう?(笑)じゃあ、教えてあげる。私は、主人の中で一番でいたいの。」
羽山「はい、それは理解してます。」
Y「そうだよね(笑)ここまでは普通かな。でね……うちの主人は、私が他の男の人に抱かれるのに興奮を覚えるタイプみたいなの。」
羽山「……はい?」
Y「だよねー!(笑)やっぱ、おかしいよねぇ(笑)」
羽山「いや、ちょっと分からないんですけど、旦那さん、Yさんのことが一番なんですよね?」
Y「うん、そうだよ(笑)それは自信ある。」
羽山「なら、普通は他の男の人に取られるのを望むって、ありえなくないですか?」
Y「それが、うちの主人の私もドン引きした性癖なの(笑)寝取られ性癖?っていうのかな。私が他の男の人とエッチすることで満たされる、みたいな。」
羽山「う~ん……」
Y「元々はね、私に対する、ものすごい強い独占欲があるの。5年くらい前かなぁ。その独占欲が強くなりすぎて突き抜けちゃった、みたいな。私が他の男の人とエッチして、いやらしくなるのに、より興奮する、っていうね。ちょっと変わってるよね。」
羽山「確かに、変わってますね。」
Y「私も最初は相手にしなかったんだけどね。多分、主人がそういう性癖じゃなかったら、私は未だに主人以外の男の人とエッチしてなかったと思う。私、こう見えて、案外潔癖症なんだよ?」
羽山「だと思います。お店で着替える時すら、あんな気を使ってますからね。」
Y「でしょ?(笑)でもね、そんな時に、とある男性と、そういう関係持ったことがあって、私自身も、結構女の部分が強くなっちゃったところがあって。」
羽山「それで、僕とも……?」
Y「うん。あ、でも勘違いしないで、私は羽山君のこと好きだよ。じゃなきゃ、こういうことしない。」
羽山「……なんて言ったらいいのか。」
Y「私のこと見損なったでしょ?」
羽山「いや、全然。むしろ……スッキリしました。Yさん、今までこのこと隠してて、モヤモヤしてたように見えましたから。」
Y「やっぱ、気付くよねー(笑)でも、良かった。引かれないで。」
羽山「はい。Yさんが好きだし、僕は、引かないですよ。色々な意味で(笑)」
Y「色々な意味でね(笑)よし!じゃあ、今夜は二人の時間楽しもっか!」
羽山「はい!」
僕が返事をすると、Yさんは僕の腕を引っ張り、二人は重なるようにしてベッドに倒れこんだ。
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