続き
返信を期待していたカカオトークにも既読がつかない…普段使う事の無いSNSなのか…まぁ気にしても仕方ないので様子を見る事に。
私は以前、ネット販売で小型スパイカメラを購入し、自家用車に取り付けている、取り付け位置はハンドル部分の下、足元近くにセットしてあるが、妻は身長が低い為、必ず座席を前に移動させる。
カメラからは運転席の妻は膝の部位しか映らない、しかし助手席側はシート全体が映るようにセットしている、顔は解らないが、膝から上の胴体部分は映るはずだ…。
今回、妻と大学生の送迎時に(何か…)を期待しているからでは無く、パート先の人間や、それ以外で何かしら浮気めいた事が無いかと思い、期待を込めて取り付けた、勿論、現在まで特に何も無い…(知らないのは私だけかも知れない…)。
ここからスパイカメラによる画像の録画を始めた、外部入力端子をカメラに繋ぎ、32GBのマイクロSDカードを挿入し機会をうかがう、対象は毎週月曜日の夜…記録は(録画約2分刻みで更新)される、電源さえ供給されればエンドレスに録画:録音されるから大丈夫、後はバイクで出勤し、妻達と入れ違いに帰宅するのみ…。
いよいよ監視開始。
[送迎/初日] 画像:音声有
志望校の話と部活の話し、妻はさっさと帰宅する。
妻
『今日はありがとうございました!また来週ですね!』
大学生
『いえ、こちらこそ時給に色付けて頂いてオヤツまで…本当に良いご家庭で良かったです!…』
[送迎/二週目] 画像(暗闇):音声有
音声のみ、暗視機能作動せず、暗い車内の中、高校受験の話しのみ、音声だけしか確認できず。
妻
『今日はどうでしたか?』
大学生
『◯◯君は大丈夫ですよ、ちゃんと理解してるし、何より集中力が凄い、公立も視野に入れて頑張りましょう!…でわ、お疲れ様です』
[送迎/三週目] 画像:音声有
妻が大学生に慣れはじめて、世間話等、他は特に変わり無し。
大学生
『へぇ~そうなんだ嵐好きなんですねっ…僕も意外と好きですよ!大野君とか…あんなリーダーいいなって!』
妻
『えぇっっ槌槌マジで!…私も大野君が大好きなんよ!…ダンスが1番上手いよねっ…こんなおばちゃんと好みが同じとか…なんか照れるし(>_<)』
特に何も無かった…すぐに妻、帰宅。
[送迎/四週目] 画像(暗闇 ):音声有
妻に変化が…暗視機能作動せずだが、大学生と妻は前回と違い明らかに馴れ馴れしく話しをしている…時々、町の街頭の下を走行中に妻の手が大学生の足に触れる様なスキンシップ有り、だが雑音の為、所々しか話の内容が解らない…(*T^T)
妻
『大丈夫だって、彼女の勘違いや ろ!…私が話してあげようか…ハハッ』
大学生
『いやいや、それは無理です!…でも女性として奥様に聞きたい事とかはありますねっ…アドバイスとか…』
この日も収穫無し、だが期待。
[送迎五週目]画像:音声有
途中、車を停車させたようだ…背景に流れが無く、走行時の振動が無い、テレビの雑音が邪魔だが、聞き取れる言葉は、また大学生の恋愛話をしているみたい…後、画面が変わり、妻1人単独走行のみの画像が流れる。
大学生
『前回、帰り道に話した彼女の事なんですけど…やっぱり別れようかと思います…もぅ無理だと思います』
妻
『ダメだよそんなんじゃ…』
ここで映像切れ…妻の単独運転に切り替わる…。
[送迎六週目] 画像:音声有
走行中?の車内から(ピーピー)とバック音が響き、車は停車した…背景に映る駐車場らしき街頭の光と、暗視機能の光で、前回とは比べものにならない程、よく映っているが、スマホでの画面の小ささが気になる。
妻
『こないだの話しだけど…あれからどうなったん?…仲直りしたの?』
大学生
『いやぁなんか余計に怒られてしまって…ガチヤバいです!どうせ他の女に相談でもしたんだよね!って…どうしたらいいか…』
妻
『…頑張れ!…まだまだ若いから大丈夫!…おばちゃんが聞いてあげる…なんにも出来ないかもだけど、話を聞くのは好きだし、同じ女性の立場でアドバイスできるからねっ』
大学生
『…なんか…僕が生徒みたいっすね…ハハハッ…ハハッ…ありがとうございます…』
この後、妻の単独走行に切り替わる、来週とかに何かしらのアクションが有るかもと、私は期待する…。
[送迎七週目]
その日は妻達が出発する前に自宅に着いてしまった…私は寒いからと妻に伝え、2人を送り出した…翌日カメラからSDカードを取り出し確認する…毎回、毎回、期待外れでスカってるのが情けない…妻や大学生にイラついている。
2分おきに再生されるこの映像もダメ、次もダメ…移動中の話はテレビの音のせいか、聞き取りにくい…次の2分間、妻の足の上に白い塊らしき物が乗っていた…。
んっ( -_・)?…バックかな?と思いボリューム最大、映像も横画面に切り替えてみる、どうやら白い塊は、妻の太ももに抱きついてる大学生の胴体のようだっ…。
妻
『もうっ泣かないで!…大丈夫…大丈夫だからっ!…ねっ…泣かんと!』
大学生
『…ごめんなさい…ごめんなさい…せっかく色々と教えて頂けたのに…すいません、ごめんなさい…』
妻
『私こそごめんねっ…彼女さんの事で…度が過ぎるアドバイスしちゃったかも…本当にごめん…』
妻は大学生の背中を擦っている、紫色した映像にはっきりと妻の手が優しく前後している、暫くして…。
大学生
『あの…駄目なら駄目と言ってくださいね、奥様の事を奥さんって呼んでいいすか?…旦那さんの前ではこれからも奥様と呼びますので…』
妻
『んっ…何っいきなり…いいよっ…奥さんで、おばちゃんやけど…2人の時だけだよ、あの人…疑い深いから…』
大学生
『解りました、それにおばちゃんなんて…そんな事ないですよ!優しいし…母親みたいだけど、母親じゃないから…そのっ…言葉のキャッチボールが楽しいです、息子さんには悪いですが…それに…』
妻
『それに?…なに?…』
大学生
『自分、ふくよかな女性が好きなんで…あっ…すいませんっ!』
妻
『おいっ!…まぁ少しは元気出て来てなにより…てか、起きなさい(´▽`)誰かに見られるよ!…』
妻に促された大学生は、状態を起こすも助手席でうなだれているようだ、顔は見えないが無言のまま…。
妻
『さっ!…いこっか!…』
大学生
『ぁ…はいっ…すいません』
運転席のシートを前にスライドさせ、テレビのボリュームを上げ、車両が動きだす…私は、この時の動画を携帯に保存した…何か…なんだろう…すごくモヤモヤした気分だ…。
その日の妻は、いつもと変わらぬ、何食わぬ顔して帰宅した、ばか正直なのか、妻は私に対し、彼が何かに悩んでいるようだと話す。
私
『へぇ…何なんだろうね』
っと聞いても、
妻
『何なんだろうねっ…知らない』
程度の事しか言わなかった…。
私
『まぁ、大学生だし、日常生活の中でしんどい事ばかりやろうね、何か俺達に出来る事なら、してあげればいいよ!、仕事の面なら、俺も相談に乗れるけどね』
妻
『だよね…聞いてみるよ、貴方には直接的には聞けないだろうけど…』
私
『…なんで…』
妻
『怖そうだって(*≧ω≦)』
私
『はぁっ?…こんな優しいのに…まぁいいや…お前(妻)が聞いてあげな、息子と変わらない年齢なんだし』
妻
『う…うんっ…わかった…』
私は妻との会話にドキドキした…私は挙動不審ではないだろうか…何かを企んでいる事が悟られそうで怖かった…だが余計に気持ちが膨らんでゆく、私の知らない妻を見たい。
続く
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