床に両膝を着き、片手と頭をソファーに掛けた状態で加代子さんが休めたのはほんの数分だった。
息も荒いままに僕に右手を取られ、引き上げられて立たされて行くその全裸の身体は気だるさにまみれていたことだろう。
『もうちょっと…、もう、ちょっとだけ…、』
息の整わないままに放った言葉はうまく声にならず、引かれた彼女は右足を出し始めるのです。
そんな彼女が不意に屈み、サッと手に取ったのは床に転がったままになっていたパンティーだった。
もう一度履くつもりだったのか、落ちていたから片付けようとしたのか、今ではもうわからない。
リビングから廊下へと出たところで僕がそれを取り上げ、またリビングの方へと投げ返したからです。
照明がついた2階への階段。明るく照らされ、僅かに螺旋をしているのが分かる。僕は手を引き、彼女を先へと行かせます。
疲れた身体で片足を一段目の階段に掛けた彼女でしたが、そこで動きが止まってしまいます。
『ちょっと待ってね…、足がまだガクガクしてるから…、ちょっと待って…、』
加代子さんはそう言うと頭を下げ、足を掛けた階段を見つめています。
一度オーガズムに達したその身体は、まだ言うことを聞いてはくれないようです。
『よいしょ、よいしょ、』、掛け声と共に階段を上り始めた彼女。両手を階段に着き、一歩一歩重い身体を押し上げます。
目の前には、60歳を過ぎた女性の生のお尻がありました。太股の肉は締まり、その度に彼女の身体は前へと一歩押し上がるのです。
そして、最後の一歩。力の伝わり方はもうバラバラで、彼女の足は左右へと開きます。
おかげで、広がっていく彼女の股間。黒いオマンコは全開となっていますが、登りきった彼女にはそんなことなど関係ないようです。
休む間もなく、2階の廊下を引かれていく加代子さんの身体。男の歩は、明らかに突き当たりにある寝室を目指しています。
手を引く男の背中を見ていた彼女でしたが、振り返り、視線は誰もいないはずの背後を見渡しました。
もちろん、そこには誰の姿もありません。しかし、彼女は黙ったまま、ある人物へと話し掛けています。
『私、こんなことしたの初めてだわ~…。』
長く住んでいるはずのこの家。全裸にされ、その男に手を引かれたまま家中を歩き回るなど、そんな経験はありませんでした。
そんなことが出来ている自分がうれしくなり、きっと過去の自分に語り掛けたのでしょう。
寝室へと入ると、ベッドに腰を降ろした僕に加代子さんの両手が迫りました。
自分のキャラにないことをしようとしているのがありありで、彼女はただ、ぎこちない作り笑顔を続けるしかありません。
口は『ナオちゃん、ナオちゃん、』とだけ呼び、両手でズボンのジッパーを降ろすのです。
その作り笑顔からは、『私も裸なのだから、あなたも…。』と取れます。
しかし、それは彼女なりに無理をしていることも分かってしまうのです。
僕はあえて言葉は掛けず、彼女に任せました。シャツは脱がされ、ズボンは降ろされます。
そして、パンツが下げられていく中で、彼女に一瞬だけ躊躇いを感じました。きっと、こんなことをしている自分に戸惑ったのです。
しかし、彼女は演じることをやめませんでした。現れたチンポを握り締めると、出した舌がペロペロと這い始めます。
そして、それはすぐに速度を上げ、強烈なフェラチオへと変貌するのでした。
美人の顔を振り、出した長い舌は何度も何度も勃起をした男のモノへと擦り付けられます。
その速度は、加代子さん自身も経験がしたことがない速さ。
基本フェラチオが得意ではない彼女ですから、旦那さんにすら試したことのないものでした。
そんな彼女は顔を傾け、入ってすぐのところにある化粧鏡を見ています。
そして、きっとそこへ座っている過去の自分にこう語り掛けているに違いない。
『見て…。男が歓ぶフェラチオって、こうするのよ…。』
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