その夜、加代子さんは旦那さんの身体の上にいました。言われるがままに腰を振り、彼に奉仕をしています。
しかし、頭に浮かぶのは、最後のこと。彼は抱いた女の顔にかけるか、身体に撒くか、時には洗ったばかりの髪の毛も激しく汚されました。
気が気ではないのです。
『加代子~?犬になるかぁ~?犬の格好しろよ!』
言われた彼女は腰を上げ、身体から彼のモノを抜き取りました。出て来たチンポには、コンドームが装着をされています。
彼女は、その身体の上から降りることはありませんでした。手は彼の股間に向かい、付けられている避妊具を抜き取り始めます。
『お前、なにしてるんやぁ~!?』、不満そうな声を上げた彼を、彼女はみつめます。その目は潤んでいました。
『お願いします…。一矢さんの精子、私にください…。お願いします…。』
そう言って、再び彼のモノを股間へと食わえ込んだ彼女。激しく腰を動かし、彼の身体を刺激をします。
頬には涙が伝わり、とても愛を確め合うための夫婦セックスではありません。妻の勝手な行為を、旦那は許していました。
彼女の気持ちが伝わった訳ではありません。眼は涙に暮れて、どうしようもなくじを求めてくる女に、新たな興奮を得ていたからです。
『おっ…、おい!加代子、お前、おっ…、オマンコが気持ち言いって言え…、』
はやる彼の言葉にも、彼女はその通りに望むままに彼の耳へと返していました。恥とか外聞など、もうどうでもよかったのです。
欲しかったのは、男の精子。自分の身体の中で生き続けてくれる、新鮮な男の種でした。そのためならば、
『あなたぁ~!オマンコぉ~!わたし、オマンコが気持ちいいのぉ~!!』
なんて、何度でも口に出来ました。毎晩のように、イヤらしい女を演じ続けられたのです。
そんな努力もあり、加代子さんは翌年、胸に男の子を抱いていました。旦那は相変わらずの態度でしたが、この息子さえいれば気持ちは晴れたのです。
しかし数年後、成長した息子は『ママ。』と『お母さん。』の二つを使い分けていました。
加代子さんを『ママ』と呼び、義母、つまりはお祖母ちゃんのことを『お母さん。』と呼ぶようになったのです。
そうです。川田くんは母親である加代子さんではなく、お祖母さんに育てられた子供なのです。
『ママ、好き…。』
生前、彼が残したメモ。それには『ママ』、つまり加代子さんの名前が書かれています。
母親の愛情を受けずに育った彼には、加代子さんは母親ではなく、性の対象として見えてしまったのかも知れません。
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