加代子さんの言葉に、やっと事の重大さに気づいたのかも知れません。僕がやったのはセックスではなく、女性を完全に侮辱をしたレイプだったことに。
『どうして~?…、どうしてよぉ~?…、』
そう僕に聞いて来てはいますが、彼女自身にも問い掛けいるようです。こうなってしまった原因を、彼女も知りたいのです。
『すいません…、ごめんなさい…、』
素直に謝る僕ですが、きっと彼女の求める返事にはなってはいません。
『私、聞いたでしょ~?何があったの~?お話をして~?って。どうしてよぉ~?…、』
加代子さんの背中が重かった。落ち度は僕にあるのに、彼女もその責任を感じてしまっています。
そして、
『ナオちゃん、説明出来ない?私にも、説明出来ない?出来ないなら、この部屋から出ていきます。それまでに、お話をしてください…。』
そういうと、彼女はその扉へと足を運び初めてました。その足は重く、ちゃんと僕の返事を待ってくれています。
遠くなっていく加代子さんの背中。身体には何もつけられてはおらず、全裸の彼女が居なくなっていくのです。
しかし、分かっていても、僕の男としてのプライドがここでもジャマをしてしまいました。『旦那さんのことがっ!』、たったこの一言がいえません。
『バタンっ!』と閉められた寝室の扉。外へ出た彼女は、早足となり階段を降りていきます。きっと、そのままシャワーへと向かうのでしょう。
僕はその足音を聞きながら、自分を見つめ直していました。加代子さんに申し訳ないのですが、あの短時間では考えはまとまり切らなかったのです。
浮かんで来たのは、やはり旦那さんの顔でした。ほとんど忘れてしまっていて、それでもイメージとして出てくるのです。
そのまま男性は真面目な方。仕事ばかりをしていました。その横に見えるのは、母親と男の子。小学生の頃の川田くんの姿です。
テーブルを囲い、みんなで食事をしています。そこにはいつも、加代子さんの笑顔があるのです。
子供を寝かしつける母親。彼女はそっと部屋を後にし、遅いお風呂へと向かいます。シャワーで洗い流されていく、彼女の身体。
バスローブを身にまとうと、彼女はそのまま寝室へと向かいました。
寝室の扉が開き、そこに見えていたのはベッドで横たわる旦那さんの姿。それは彼女を見ていて、その視線に見守られながら、彼女はお化粧を始めるのです。
それは妻として、女としての身だしなみ。愛する旦那さんのために、自分を磨いているのです。
ベッドへと入っていく加代子さん。旦那に迎えいれられた彼女は、そこでいろいろな報告を始めています。
それはとても他愛もない話。妻として、旦那様へと1日の報告をしています。
顔色1つ変えずに、それを聞いている一矢さん。それでも、話し掛ける妻はとても楽しそうです。愛しているのです。
そして、二人はベッドで愛し合います。言葉はなくても、それでもキスは熱いものとなっていました。加代子さんのネグリジェは肌け、その胸が揉まれます。
悩ましい顔となった彼女の口からは、自然と『アァ~…、』という声があがり始めていました。
そんな彼女は、旦那さんのパジャマに手を掛け、大きくなったモノを取り出すと、そのまま口の中へと運びます。
『川田のおばさんはセックスなんてしそうもない。』と思っていた僕の考えなど、甘い子供の考えだったのです。
そして、二人はベッドで重なります。彼女を背後からから旦那さんが抱き、そのまま挿入がされていきます。さっきの僕達と同じ体勢です。
しかし、違うのはその行為を行う二人の顔。お互いの気持ちが伝わり、もう身体がとろけていってしまいます。
事を終えた二人。旦那さんが話をするのは、子供のこと。そして、妻への感謝でした。
彼は真面目で冷たそうな印象がありましたが、本当はとても温かく、この家ではちゃんと一家の大黒柱だったのです。
寝室を出た僕は、一階へと降りていきます。すぐにリビングの灯りが見え、その部屋からは物音が聞こえています。
リビングに入ると、加代子さんがソファーに腰掛けていました。僕の口が開き、『旦那さんが…、』と言い掛けるよりも早く、彼女の声が響きました。
『ごめんなさい、ナオちゃん、帰ってもらえる?ちょっと、一人にさせてください…。おばちゃんもいろいろと考えたいこともあるから…。』
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