『ナオミチちゃん、そんなのはダメ~。』、そう言って、微笑みながら立ち上がっていく彼女を、僕は見送るしかありませんでした。
ブラウスの上から胸に触れた時、彼女の身体がゆっくり僕を押し返し始め、結果逃げられてしまいました。キスも終わったのです。
おばさんは乱れた服を戻すと、そのままキッチンへと向かいました。本当に用があったのか、気持ちの整理をしたかったのかは分かりません。
彼女がキッチンから戻ってくるのに、10分近くの時間が必要でした。
戻ってきた彼女は僕をソファーへと座らせ、自分も対面に腰掛けます。そして、最後の決断をボクにもとめるのです。
『フフッ…。』とそれは彼女の微かな笑い声で始まりました。『ナオミチちゃんねぇ~?』と言われ、その言い方が普通ではないことを感じさせます。
『おばちゃん、こんなよぉ~?』と見せたのは、手とふくらはぎ。張りのない指、肉の落ちた足、きっと自分の身体の衰えを僕に見せています。
そして、『ここも…、よぉ~?』と名前こそ言いませんでしたが、胸に置かれた手で乳房のことを示しているのが分かります。
彼女は、自分の衰えた肉体を心配しているようです。衰えを気にしているのではなく、それが人に見られることを気にしているのです。
最初は理解出来ないような顔をしていた僕も、おばさんから告白をされたことで、もう知らないふりは出来ません。
『身体のこと?』と聞くと、彼女は『そう。』と言って頷きました。目は真剣な眼差しに変わっています。
そんな彼女に、『さっき、気づいてました?』と聞いてみました。おばさんは、何のことなのか分からない顔をしています。
『さっき、僕のアソコ、硬かったでしょ?興奮してたの、気づきませんでした?』と言うと、思ってもいない返事におばさんの顔が弛るんだのです。
彼女に股がっていた時、僕の股間はしばらく彼女の腰骨に押し付けられていました。その骨に何度も押され、僕のモノは次第に硬くなっていきます。
『当たってる…。まずい…。』とは思っていたのですが、『もうやったれぇ~!』でそのまま押し付けていたのです。
おばさんの顔が、一瞬の変わりました。知らなかったような顔をしていますが、その顔はやはり気づいていたみたいす。
しばらく考えていたおばさん。時折、話しもしますが、終始何かを考えているようです。
そして、『私が受けとめてあげればいい~?』と彼女が言います。すぐに理解出来ませんでした。
僕が顔を覗き込むと、『ナオミチちゃんの気持ちをぉ~…、おばちゃんが受けとめてあげればいい?それでいい?』と分かりやすく言い直してくれたのです。
彼女は立ち上がると、僕の隣へと座って来ました。両手を自分の膝の上へと置き、背筋を伸ばします。
そして、『ナオミチちゃんをガッカリさせてしまうかも…。』と口では言ってはいましたが、彼女の方から僕の手を握ってくれました。
ソファーに座ったまま、抱き合う僕たち。しっかりと抱き締め合い、唇でお互いを求めます。
それはとてもゆっくりと、何度も何度も重なっていきます。そして彼女の目は、そこでも閉じられているのです。
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