『ナオミチちゃん?お願い。離れて~。』、背けている顔がチラチラとこちらを見る度に、彼女はそう言って来ます。
僕の顔が近くにあるため、首を屈めて、突然のキスにも備えています。その他にも、おばさんもいろいろと注意を払っているようです。
左手は胸を守るように胸元に巻き付き、スカートはもう右手が握り締めています。
しかし、その胸を守る左手が外れます。手を掴んだ僕が、床へと押し付けたのです。これで、完全にがら空きとなった彼女の上半身。
顔を寄せた僕は、4日ぶりにおばさんの唇を奪っていました。彼女は唇を尖らせていました。左右に顔と口を背け、僕の唇から逃げようとします。
それでも、首へと巻きついていく僕の腕。そして、ついにおばさんの顔は逃げ場を無くしてしまうのです。
熱く重ねた唇。それには、これまでの彼女への思いをぶつけていました。無理にこじ開けるつもりもなく、その唇に気持ちを伝えていきます。
おばさんの目は、ずっと閉じられていました。諦めたのか、身体からは抵抗をする力は抜けています。
握り締めた左手はその場を動くこともなく、スカートを守っていたはずの右手も、僕の腕を掴んでいるようです。
唇が一度離れます。閉じていたおばさんの目が開くと、そこには熱いものが溜まっていました。その涙目で僕を見ます。
『もぉ~。こんなことしたらダメって言ったでしょ~?』と彼女は呆れて笑っていました。怒るはずなどありません。
もう彼女が許してくれていることなど、キスの途中から分かっていたのです。
おばさんの手は、僕の胸元に押し当てられました。再び唇が重なると、また彼女は目を閉じます。きっと、これが彼女のキスなのです。
そこにはもう尖らせてた唇はありません。厚くて、そして柔らかい唇がそこにはあります。まだ臆病ながらも、モグモグと動いて僕の唇を求め始めています。
またあたりまえのことには気付かされました。この人も女であるいうこと。そして、女は男を求める生き物であるということを。
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