【act 3 ~ 開放 ~ 】
目が覚めたのは、夜中の3時過ぎだった。僕の背中に手が回り、抱き合って一緒に眠っている女性の寝息が気になって起きてしまったらしい。
顔を見ればとてもスヤスヤと眠っているように見える。いろいろ悩ませていたものが解消をされて、加代子さんも今日は心地がいいのだろう。
そんな彼女の頭を抱き締めてみました。彼女の口から、『うぅ~ん…、』と声があがり、さらに身体を寄せて来ます。それが僕には、とても心地よいのです。
彼女を抱き締めながら、僕は数時間前のことを思い出していました。信哉さんが帰った後の話です。
彼が去り、この家は静けさに包まれます。僕はソファーにもたれてくつろいでいました。そこへ加代子さんがやって来ます。
両手でカップを包み込み、となりへと腰を降ろします。その表現は複雑でした。穏和な彼女が、彼に対しては険しい態度をとったのです。
怒り慣れてないだけに、そんな態度をとった自分を見詰め直しているのだと思います。
しばらくして、彼女が僕を見ているのが分かります。『なに?どうしたのぉ~?』と聞きますが、その返事はありません。
しかし、それでも見つめてくる彼女。言った言葉は、
『あなたに本当に感謝をしています…。それと…、あなたのことが…、もっと好きになってしまいました…、』
でした。自分を守ってくれた男、僕は加代子さんにまた惚れ直されたのです。
となりに眠る加代子さん。僕を好きだと言ってくれました。あの時の目は、男の僕に惚れている目をしていました。
つまり、この女はもう僕の女なのです。年が離れていようが、川田くんのお母さんだろうが、関係者ありません。僕のモノなのです。
首に巻かれた腕をほどき、彼女から離れました。突然心地よさを失った彼女はそれに気がつき、閉じていた目が開きます。
そこに見えたのは、僕の背中。『どうしたのぉ~?』と声を掛けますが、返事はありません。ベッドの下を探っているようです。
ほとんど開かない目で加代子さんが見ていたもの。それは、僕が取り出してきた小さなカバン。しかし、今の彼女にはその中身を考えるほどの頭はありません。
睡魔と戦いながら、ただ僕の手の動きだけを追っているようです。そして、取り出されている品物を見て、飛び掛けていた加代子さんの意識が戻って来ます。
それは彼女自身、初めて目にするもの。もちろん60歳の女性ですから、それが何なのかは分かります。そして、どう使われるものなのかも…。
(ダメ…、そんなのイヤ…、このまま寝させて…、)
そう理解をした彼女は薄れ行く意識のなか、身体は身体を反転させ、僕に背を向けます。しかし、抱えようとした布団は強くはぎ取られてました。
パジャマ姿の彼女は、身を守ろうと身体を丸くします。そんな彼女の耳に聞こえて来たのは、震えるモーター音。
確認をするようにスイッチの入り切りが繰り返され、その度に『ブゥ~ン…、』という音が響きます。
その時、彼女は背中に冷たい感触を覚えます。それは人の手、自分をもてあそぼうとする男の手でした。
その手はパジャマのズボンに掛かり、一気に押し下げて行きます。そんな彼女が感じるのは、寒さ。身を守るものがなくなった、寒さでした。
現れた彼女の大きなお尻。そんな僕の手には、脱がせた加代子さんのパジャマが握られていた。
それだけではない、一緒に履いていたパンティーまで引き下げてやったのだ。震える彼女の身体。
それを見ながら、僕の手も震えています。武者身震いではありません。手に持ったバイブレーターの振動が揺らせているのです。
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