気まずい雰囲気が流れるが、このまま話をしないわけにもいかない。カズマは沈黙を破る。
「ちょっと間空いちゃいましたね。前は真夏だったのに、ショウコさんの服装がすっかり秋ですね~。相変わらずの綺麗さですが、前より雰囲気が柔らかくて素敵です。」
「またまた~、誉めても何も出てこないですよ(笑)けど、嬉しいです。ありがとうございます。なかなか都合つかずすみません。」
「いや、それはこちらもです。この期間どうでした?」
、、、、
間が空くなと思ったら、ショウコさんの顔がほんのり赤くなってきている。変なことを聞いたつもりはなかったのだが、ショウコさんの頭の中では違うらしい。もうすでにエロモードなのかもしれない。いや、私と会う時点でそれを期待している。両隣に人がいるというのに、ほんとにいやらしい人だ。綺麗に着飾ったお洒落な美人が、そんなだとは両隣の人もまったく想像してないだろう。柔らかく感じる印象は、服装だけが要因ではないのかもしれない。
「どうしたんですか?顔、赤くなってきてますよ?」
「、、、あ、、あの、、、」
うつむいて、もじもじしている。
「どうしたんですか?体調悪くしてたとか?今も悪かったり?今、無理してるとか、、、」
意地悪く聞いてみる。
はっとした表情を一瞬見せ、顔がさらに赤くなる。
「あ、いえ、、、、」
「ん?あ、もしかして変なこと聞かれたと思いました?」
顔がさらに赤くなってうつむく。
「こんなとこで、そんなこと聞かないですよ~。
ハハハ」
笑い声をわざと大きくする。両隣の女性4人はもちろん、あらゆる所から視線が注がれる。ショウコさんも意識しているはずだ。こんな場所でいやらしいことを考えてた自分が今見られている、と思っているはずだ。ギュッと体に力をいれているようにみえる。
すると、サッと顔を上げ毅然とした表情で話しだす。
「何、言ってるんですか。大丈夫です。元気にやってましたよ。色々と忙しかったですが。」
さすがだ。今、絶対に感じていたはずだ、はしたない自分に。この変わり身というか取り繕ううまさ、女性はすごいと思う。こんなところで、おそらく下半身濡らしながら、いつもの自分を演じれるのだから。
「それは、失礼しました。様子がおかしかったので、てっきり、、、でも、元気ならよかったです。」
周りに絶対ばれてはならないと思ったのか、ショウコさんは、前回会った時のような人を寄せ付けない冷たい空気を醸し出し始めている。
うん、やっぱこのギャップがいいな、、、
そんなことを思っていると、料理が運ばれてきた。
※元投稿はこちら >>