「じゃあ、行こうか」
靴を履き部屋の外に出る。手を繋ぎ歩き始める。ホテルを出るまで無言が続く。ショウコはドキドキしていた。最後に抱き締められドキッとした。思わずキスもしてしまった。今日、さんざん恥ずかしいことをしてチンポをしゃぶり、マンコに受け入れ繋がった。
ザーメンまで注がれてしまった。けれど、好きな人と重なるそれとは全くの別物だった。自分の快楽の為に行った事、ただそれだけでしかなかった。なのに、、、最後のあれは違った。風呂場で抱き締められた時、あの時はまだよかった、ちょっとボーッとしてて我に返ったから。けど、温もりを感じてしまった。主人以外とのキスはもちろん初めて。少し唇が触れただけの軽いキス。それまでに行った行為に比べれば何でもないはず。なのに、心が動揺している。
「ショウコさん、大丈夫ですか?」
「え、、、あ、、、はい。」
急に声をかけられ、うまく返事ができなかった。
「旦那さんと息子さん帰りは?」
現実が襲う。
「あ、主人はいつも遅いですし、息子も塾なので。やることはやって来てるので、大丈夫です。」
「ならよかったです。」
カズマは、意図的にショウコさんの家庭の話に切り込んだ。いいか悪いかは分からない。それでも、これが現実。ショウコさんがどう思うかも分からないが、その後も続けた。駅が近くなってくると人が多くなってくる。
「今日は、ありがとうございました。何かあるといけないですし、この辺で。」
ショウコさんは、繋いでいた手を離し言ってきた。
「そうですね。ありがとうございました。また連絡しますね。」
カズマは、駅の方に颯爽と歩いていくショウコさんを眺め、姿が見えなくなると歩きだした。ショウコさんから連絡が来るのを待とう、そう心に決める。
※元投稿はこちら >>