少し時間をおいて外に出た。モヤモヤがなくなりスッキリしたことで、余計な事を考えることはなくなった。トイレから出る時に見た鏡にはいつもの自分が映っていた。もう大丈夫だろう。もちろんパンツは濡れたままだし気にならないといえば嘘になる。トイレにいた人が見ているかもしれないという不安もある。それでも、しっかりしなければ家でも怪しまれるかもしれない。平然といつものように、、、
家の最寄り駅を出た。電車が想像以上に混んでいてびっくりした。終電も近いとこんなに混雑するものなのかと初めて知った。前回の帰宅ラッシュ時と全く変わらない。ドキドキしなかった訳ではないが大丈夫だったと思う。こんな時間に一人で駅から家に向かうのも初めてで、いつもと違う雰囲気が新鮮だった。何か悪い事でもしたような、いや、悪い事を実際にしているのだけれど、後ろめたい気持ちになることはなく、むしろ清々しい気持ちだった。理想で自分を縛り、それを追い求めて来た。それこそが自分の欲求であると信じて疑わなかった。もちろん充実した日々であり、なんの不満もなかった。今まで気にしたこともなければ、自分には無いとすら思っていた性欲を、魔が差したのかほんの少し刺激した。非日常の快感が思いのほか気持ちよく、無いとすら思っていたものは、抑圧し心の奥に押し込められていたものだと知っていく。行動はどんどんエスカレートしていき、得られる快感はどんどん増していった。癖になっていく快感と非日常、してはいけないありえない事だからこそ興奮した。もちろん背徳感はある、いや、あるからこそ興奮が増す。主人と息子に申し訳ないと思っているが、後戻りは出来ない。もう道徳的な問題だけではなくなってしまっているのは理解している。それでも、もうやめられない。さらなる刺激と快感を欲している。自分の欲望や性癖を理解し楽しむ事に喜びを感じる。今は新しい自分を楽しみたい、そう思っている。
家までの道のり、私の歩く音だけが響いていた。いつもの公園がある。街灯がついているため思ったほど暗くはない。公園の入口を通る時にベンチが目に入る。いつも通る道、特に気にも留めていなかったから何も思っていなかったが、想像以上にしっかり見える。いや、あそこからここを通る人が見えるのだから当たり前のことだ。昼間に話をしたから思い出す。あそこで私は下着を履いていないスカートの中を、足を開いて見せていたということになる。夜ですらこんなに見えるのに明るい昼間に。わざわざスカートの裾を上に上げてまで足を開いた。その時人は通らなかったが、とんでもないことをしていたんだと実感し鼓動が早くなってくる。
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