直し終え一式をしまう。もう大丈夫、あとは帰るだけそう決意し前を向く。
「直せましたか?」
「はい、ありがとうございます。」
ルームライトが消される。駅に近づいているのだろう、もう遅いというのに車の量がかなり多い。
「約束、覚えていますか?」
不意に聞かれる。
「、、、、
あ、、、はい、、、」
すっかり忘れていた。言われて思い出した。ただそれ以上思い出さないようにする。変なことを思い出してはいけない。
「では、ちゃんと守ってくださいね。
次回楽しみにしてますね。」
「はい。」
また、会える。いけないことをしているのは分かっているし、どんどん深みにはまっていっている。自分にこんなにも性欲があって、こんな形で満たす事になるなんて想像もしていなかった。人の道を外れた行為だというのに楽しみにしている。女どころか人としてもありえないような姿へと堕ちてまで快楽を貪っているのだから、人の道を外れるのは必然かもしれない。どれだけ考えないようにしても考えてしまう。そして、体が疼く。
「駅前まで行きますか?前回のように少し離れたところにします?前のように人はいないと思いますが。」
「あ、、、、
そうですね、、、、
離れたところでお願いします。」
早く一人になりたかった。その方が良くなるような気がする。
「じゃあ?この辺にしましょうか?
人もいないですし。真っ直ぐ歩いていけば着きますから。」
「はい。ありがとうございます。」
車が道路の脇に停車する。
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