「どういうつもり?いきなり上がってきて。」
「冷たいなあ、お別れを言いに来ただけだよ。しばらくしたら警察に行くつもりなんでね。その前に、もう一度奥さんとヤリタイだけだよ。」
「ちょっとやめてよ。私は嫌よ。もう終わったんだから。」
「あれ、あれー、いいんですかね、そんなこと言って。奥さんがアダルトビデオ出てたの、先輩知らないんじゃないですかね。それとも会社の
若い奴らにメールでばらまいて、夜のオカズにしてやりますかね。」
「・・・・わかったわよ。でもこれが最後よ、いいわね。」
「もちろん約束しますよ。・・・そんなにつれなくするなよ。俺は本気で奥さんのこと好きだったんだぜ・・・」
ガサゴソと衣擦れする音、ベルトを外すカチャカチャと言う音。俺は生唾をゴクリと飲み込んだ。
「ちょっと、ゴム付けて頂戴、危険日だし、今ピル飲んでないの。」
「持ってないよ、ちゃんと外に出すから心配するなよ。」
「だめ、それはだめ。」
「動画ばらまかれてもいいのかよ。先輩がどうなってもいいの?」
妻のうめき声が続き、リズミカルなベッドの軋む音が始まった。山崎はやっぱりクズ野郎だ。
何十分もヤッテイル音が続いた後、
「ダメ、もう抜いて。あとは口でしてあげるから。逝きそうなんでしょ。抜いてヨ。ダメー!」
「ああ・・ああ・・・・我慢できない。あっ、あっ、あっ・・・・・出ちゃった・・・まだ出てる・・すご。すげー気持ちいい。」
「本当にだしちゃった。バカ、出来ちゃったらどうすんのよ。」
「俺が面倒みるからさ、俺のところに来て育てようぜ。」
「嫌よ、バカ言わないで。終わったんだから、さっさと帰って頂戴。」
「ハイハイ、帰りますよ、帰ればいいんでしょ。でも子供できたら俺んところ来いっていうの、本気だからね。」
「帰れ!」
聞き終わったあと俺は最大級の凹みを感じていた。俺の心の引き出しのどこを探しても、これを対処できる道具は見つからない気がしていた。
※元投稿はこちら >>