49
繰り返しになってしまうが、妻についてR田に尋ねたいことはたくさんあったが、一種の気恥ずかしさが常につきまとう。自身の妻についてそんなことも知らないないのかと思われてしまうのではないかという、妙な警戒心もはたらく。しかし、R田の話から垣間見えるのは明らかに私の知らない一面を持った妻だった。
私は思い切って尋ねた。
「妻はお前のイチモツを口にいれたのか?」
「当然です。彼女舐めるのが好きだって。いつもうれしそうに、丁寧に舐めてくれます。」
私に対しては頼めばしてくれるものの、あまり積極的にフェラチオをしてくれたことはなかった。そして、その行為自体も亀頭を口に含んで、舌でチロチロを舐めるだけのおざなりなものだったような気がする。
「挿入はゴムをつけるのか?」
「いいえ。一度もつけたことないです。初めから生入れオンリーです。」
私とは子作りの時期以外は原則、コンドームを用いていた。
「お前の名前入りの下着の動画は妻が撮影を許可したのか?」
「いや、あれは隠し撮りです。亜紀さんはまだ写真は撮らせてくれません。そこはハードル高そうです。」
当然ながら私も妻の裸を写真におさめたことなどない。
「お前の前では良く鳴くのか?」
「よく鳴きますよ。うれしいことたくさんいってくれます。スマホで録音したのがありますけど、聴きます?今晩のためにいいところだけカットしてきました。」R田はスマートフォンをとイヤホンを取り出すと、レコーダーアプリを起動した。私はイヤホンをつけ、R田が指定した音声ファイルを再生した。
<ん・・・ん・・・んはぁ・・・あぁ(同時になにかが軋む音も聴こえる)・・・気持ちいいぃ・・・いひぃ・・・(「何が気持ちいいの?」とR田の声)・・・ん・・・これ、奥まできてるの・・・ん・・・ん・・・あはぁ。(「だから何が気持ちいいの?」再びR田の声)え・・・これ・・・うぅん・・・〇人のこれ・・・あぁん・・・ん。(「これって?ちゃんと言わないと抜いちゃうよ)ええ・・・ん・・・〇人の・・・ん・・・おちんちんが・・・気持ちいい・・・ううん・・・ん・・・気持ちいい・・・〇人のおちんちんが・・・気持ちいい・・・一番気持ちいいぃ・・・>再生が終わった。私がイヤホンを取りながら茫然としていると、私の心境が手に取るようにわかっているかのようにこう続けた。
「女性はみんなこういう部分があります。夫のまえではかまととぶっていても、間男の前では意外にも大胆になる。多かれ少なかれ、みなさんそういう傾向があるみたいです。それは夫への愛情が云々ではなく、夫にはみせられないはしたない自分も間男が相手ならという、女性ならでは思考に基づくものと、俺は勝手に分析しています。」
「なんか慰められているようにしか聴こえないんだが。」私はその晩初めて、腹の底から笑った。
その後も私は妻とのセックスについて様々な質問をしたがR田から何かを積極的に語ることはなかった。そこで話題を変えて黒人英会話教師に寝取らせた美〇子とのその後の状況を聴いた。R田は待ってましたとばかりに、話すより見ていただいた方が早いと、再び私にイヤホンを付けるように促した。彼は私がみやすい位置に空になったレモンサワーのグラスを置くと、動画再生をスタートさせたスマートフォンを立てかけた。
※元投稿はこちら >>