休日を挟んで次の出勤の日、俺は少し早くにバイト先に向かった。
今日は石川サンが出勤している日で、なんで辞めちゃうのか知りたかった。
バイト先に着くと、事務所に早朝バイトの真鍋ばあちゃんとオーナーの奥さんがいた。
オーナーの奥さんが「ありがとうね。K君。夏休み終わってからもよろしくね。」と言っていた。
そのあとオーナーの奥さんが「ほら、篠崎さんもK君を嫌ってた訳じゃ無かったでしょw」と言った。オーナーから篠崎さんが俺を推してるって話を聞いているらしかった。
真鍋ばあちゃんが「なに?篠崎さんとか、K君を嫌ってるって話は?」と噂好きの真鍋さんらしく、すぐに食いついてきた。
俺は、一連の事を真鍋さんに話した。
篠崎サンが最初は俺を小馬鹿にするような感じで、次は細かい事を注意してきて、イヤミを言われて。
俺を嫌いなのかと思ったら、夏休み終了後も土日のバイトをオーナーに薦めたり。
そんな事を話した。
そしたら真鍋さんは「それは好き嫌いじゃなくて、周りの目を気にしてたから兄ちゃんにそんな態度だったんじゃない?」と言った。
そのあと真鍋さんは「やっぱり若い男が入ると浮かれちゃうよね~w」とオーナーの奥さんに言って笑っていた。
確かに、夕方や夜は若いバイトが居たが、午前中のバイトで若い男子は俺だけだった。
真鍋さんは「それを隠したかったんだよw 篠崎さんプライド高そうだからw」と言った。
そうこうしていると石川サンが出勤してきた。
俺はちょっとドキッとした。
石川サンは「あれ?K君、今日はやけに早く来てるねw いつもギリギリなのにw」と笑って話しかけてきた。
俺は普段と変わらない石川サンにホッとした。
辞めちゃうのは俺が原因じゃない。って確信できた。
その後、店内に向かう途中で真鍋さんがヒソヒソ話をしてきた。
真鍋さんが「兄ちゃん。あとそれだよw兄ちゃん、石川サンが好きだろw 美人だから。表情に出てるよw」と図星を突いてきた。
真鍋さんが最後に「好きであれ嫌いであれ、女は平等にw」と笑って帰って行った。
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