浴室の鏡に写る自分の姿。
縛られた縄痕が二の腕と乳房の上下に赤く付いている。
涙が流れて来た。
枕営業…
恵にとって、初めての言葉であった。
浴室のシャワーヘッドの下に立ち、泣いた。
「私が坂井さん夫婦に肉体を預けたから、明日の予約が入ったと言うことなの…」
ひとり言を呟き、シクシクと泣いた。
浴室にもカメラが仕掛けられている。
俊雄と真希はその映像を凝視している。
「いい女だろ」
「そうね、純なのね、泣いてるわ、恵さん」
「徹底的に追い詰めてやろう、マゾには快楽の筈だ!マゾに仕上げるぞ!」
シャワーを済ませ、坂井宅を出たのは、16時30分。真希が送って行くことになった。
下着を付けさせていない。ワンピースだけの恵。
「さあ、どうぞ!」
「はい」
ベンツが坂井宅から出た。車中の会話。
「恵さんと私たちだけの秘密、わかってるよね」
「はい…」
「お店に着いたら、普段通りにしなさいよ」
「はい…」
店まで50メートル
「ここでいい?」
「はい…」
「恵!」
「はい…」
その瞬間、恵は真希に抱き寄せられ、デープキスを交わした。
キスの最中、真希の手が恵のワンピースから手を入れ、クリトリスを探り、ぎゅっと摘みあげた。デープキスの最中で声が出せない。
「痛い、痛い…」
「じゃあね、恵さん。愛してるわよ、恵さんも私に言って!」
恥ずかしそうに、
「愛してます…」
小走りをして恵は、小料理屋中井の店舗に帰って行った。
※元投稿はこちら >>