「こんにちは!中井と申します!ご予約の幕の内をお持ち致しました」
「はい、聞いております、楽しみにしておりました!今、門扉を解除しますので、まっすぐ進んで玄関にお越し下さい」
ガチャン!(門扉が解除され自動に扉が開く。恵が素早く中に入ると)
ガチャン!(扉が閉まり施錠された)
門扉から玄関に行く石畳を歩き、広大な日本庭園のような庭、ゴルフの練習ネット、ベンツが2台並んでいる。平家造りである。想像以上のお屋敷である。
恵は心の中で呟いた。「すごいわ、坂井さん宅。資産家のお宅ってこうなのかしら…奥様ってどんな人かしら…好かれるように努力しないと…」
玄関に近づくと、ドアが開き、中から真希が出てきた。
「こんにちは、中井恵さん?」
「こんにちは、はい…」
「いつも主人がお世話になっているようね、遅くからお店に行ってご迷惑ばかりかけてるんじゃないかしら?」
「いいえ、いいえ、助かってます、本当によく利用してくださってます」
奥様が若い女で驚く恵は、真希をじっと見てしまった。
真希が不思議そうに、
「なにか?私の顔についています?」
「い、いいえ、坂井さんの奥様と聞いて…若くてお美しいので驚きました!」
「ふふふ…そ、そう…ありがとう、恵さん。嬉しいわっ…私は真希と申します。内縁の妻です。10年、坂井と暮らしています」
「し、失礼しました…」(歳は私ぐらい?いや少し上かな)
「さあ、さあ、リビングにどうぞ、坂井が待ちわびていますよ、恵さんの大ファンだといってます」
真希の後をついて歩く。玄関からリビングに向かう廊下には、高級な調度品が目に入る。
リビング
「いやー、恵さん、ありがとう!忙しいのに」
「いいえ、いいえ、助かります、大きな売り上げです」
「さあ、ここに幕の内、開いてくれ、おい、真希、冷酒を準備しろ」
乾杯!
談笑で昼食をとった。
(中略)
「いや~真希も中井の食事を期待していたんだよ」
「本当に美味しいわね、主人が行きつけになる理由がわかるような気がするね~」
恵は、時折、鋭い目つきで胸元、ワンピースから伸びる脚を見られている事を感じている。
ワンピースの裾から少し見える太ももに目が行っている事を感じて思わず股を締めたりしている。
「恵さん、ここは平家住宅俊雄思うだろう?」
「はい」
指をさして、
「あそこから地下に下りる階段がある。海外から大型シェルターを輸入して部屋を地下に作ったんだ。防音、防火、震災だって耐えるんだ。戦争があったら、中井夫婦ともここに逃げて来なさい!あっはっは!あっはっは!」
「すごいです、私たちの知らない世界です!」
「今は、私と妻の趣味の部屋に使っているんだ、後で恵さんにも入ってもらうよ」
「はい、是非!よろしくお願いします」
談笑もし、お酒も少し回りお開きかと。
「ところで、恵さん、そのつもりで来たんだろ?」(肉棒を握りしめ)
「えっ?」(理解できない)
「水商売の勉強…」(目つきが変わる)
「えっ、えっ、仰ってる意味が…」(恐怖を感じる)
「さあ」
「いや、か、帰ります」
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