第33話 終焉②
「きゃっ!また???」
行為の前と同じ展開に、まいは驚きつつも呆れたように言いました。
「ああ、チャッチャと身体を流すだけだからw」
木崎はそう言ってまいの手からシャワーを奪い、自分の身体に当て始めました。
改めてまいの身体を見た木崎。
自分の刻印を刻んだ裸体。
さっきまで互いに貪るように求め合ったのに、恥ずかしそうにこちらに背を向けて身体を洗っている姿。
一度見られてしまった、セックスしてしまった開き直りと、それでも恥ずかしがる初々しさが同居している姿に、また興奮が襲ってきました。
しかしもう時間です。
興奮をグッと堪え、木崎は一人でバスルームを出ました。
身支度を整えた2人。
木崎は客室内の自動精算機で支払いを終わらせ、ドアを開けました。
「さあ、行きましょう…………」
まいがドアに歩み寄って来た瞬間、木崎はまいをギュッと抱き締めました。
「今日はありがとう……本当はまだ帰したくないよ…………」
「ちょ、ちょっと……止めて下さい……もう行かないと…………」
バスルームでは何もしなかったから、もう終わったのだと安心しきってきたまいは、突然の木崎の行動に驚きました。
木崎がそのまままいに顔を近付けると、まいは黙って目を閉じ、木崎の唇を受け入れました。
終わりを告げるキス。
そしてこれからを予感させる優しいキスでした。
2人はホテルを出て車に乗り込み、道中でじんには全て秘密にしておくことを再確認。
そして待ち合わせ場所まで戻って別れました。
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