第31話 欺瞞②
ようやく木崎が上体を起こし、またまいの顔を見つめました。
やっと手に入れた…………結ばれる事ができた…………
達成感とともに、後悔もありました。
それは“中出しを承諾させらなかったこと”です。
極限まで昂らせて、寸前で止めることで全てを受け入れさせようと目論んでいたのに、最後の最後でまいは貞操を守ったのです。
身体も心も手に入れたと思っていましたが、それは勘違いでした。
しかしこれでも充分だと、自分に言い聞かせました。
「…………凄かった…………こんなの初めて…………」
「そう?そりゃ良かった…………」
そう言って優しいキス。
「でも……ごめん…………どうしてもまいの中で…………」
「ホントだよ…………外にって約束したのに…………」
「今日大丈夫な日??」
「分かんないよぉ……もともと正確なほうじゃないし…………」
「そっか…………じゃあ帰ったら旦那さんにも中出しして貰わないとね(笑)」
「そんなの怪しまれるよぉ……(>_<)」
「プッwwwククッwwww ハハハwwwwww」
木崎が突然笑い始めました。
「?? 何がおかしいの??」
「いやwww だってwww」
木崎がまいからぺニスを抜き、そのまままいに示しました。
「あっ!ええっ!??」
木崎のぺニスには、しっかりとコンドームが被さっていました。
挿入直前に枕元から取ったもの、それは実はコンドームでした。
まいに気付かれないように装着し、生挿入を装い受諾させ、そのまま中出しもと企んでいました。
「いつの間に…………ひどいよ……」
「ははw さすがにいきなり生はねw でも許してくれるとは思ってなかったから、着けるんじゃなかったなぁ……(笑)」
「だって…………あの時は早くシテ欲しかったから……」
“まいは流されやすい性格”
それがまい自身から出た言葉によって、立証されました。
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