ふと目覚めると時計は8時を過ぎたところだった。
ひろ美を腕枕していたせいで、右腕が痺れていた。
そっとひろ美の頭を下ろして起き上がり、仕事に向かう準備をした。
余程疲れていたのだろう、二人ともスヤスヤと眠りこけていた。
ポロシャツにGパンを着て、二人を起こさないように静かに部屋を出た。
会社に着くと見慣れない車が一台駐車場に停まっていた。
運転席には中年の男の姿があった。
車をいつもの場所に停めて、その後車に歩み寄っていくと、中から男が出てきた。
「どちら様ですか?」
「いつもひろ美と千鶴がお世話になってます、大川です。所長さんの話はひろ美や千鶴から伺ってます」
「ああ、ご主人ですか?こちらこそお世話になってます。お休みに何かおありでしたか?」
ひろ美の旦那は、下の娘達と遠方の親戚へ泊まりがけで行っているはずだったが、何故こっちにいるのかと不思議に思った。
「所長さんに折り入ってお願いがあって来ました。少し時間ありますか?」
「ええ、事務処理だけなので30分くらいなら、ここじゃ何だから中にどうぞ」
「ありがとうございます」
鍵を開けて事務所へ案内し、冷蔵庫の麦茶を出した。
「お話ってどういう内容ですか?」
「うちのひろ美を可愛がっていただいてありがとうございます、引き続きよろしくお願いします」
「はあ、仕事ですからそれはしっかりと」
「いやいや、夕べも可愛いがってもらってたでしょ、知ってるんですよ」
「えっ」
「ああ、心配しないで下さい、脅したりしませんから、誤解の無いように断っておきますけど、ひろ美の相手を続けて欲しいんですよ」
何を言ってるのか理解に苦しんでいると
「聞いてるとはおもいますが、俺も赴任先で女がいますし、帰ってきたらこっちにも何人かいるんですよ、あいつは知っての通り好き者なんだけど、俺じゃダメなんですよ」
「ご主人、申し訳ないが結論から教えてもらえないですか?」
「そうですね、うちは離婚しないけど、所長さんが良ければひろ美の相手をお願いしたいんです。恥ずかしい話なんですが、あいつとすると早漏になって悦ばすことが出来ないんです」
「何をおっしゃってるのか、寝取った男に相手をさせるってことですか?」
「早い話そういうことです。いい女なんだけど、俺との相性が合わないのか、いろいろ試してみたんですがうまくいかなくて」
「悔しいとか、嫉妬とかは無いんですか?」
「無いと言えば嘘になるけど、その方がうまく行くんですよ。あいつ最近妙に優しくなったし、邪険にすることもなくなりましたよ。所長さんとうまく相性が合ってるからなんでしょうね」
「なんで分かったんですか?」
「あいつのLINE見たんですよ」
「そうですか、それでこのまま関係を続けていいんですね」
「ええ、一つだけ条件があります、あいつとの絡みを動画で定期的に送って下さい」
「それはいいですが、何故?」
「男同士正直に話しますか、寝取られ願望があるんですよ、前に何度かひろ美を寝取らせようとやってみたんですが、なかなかうまくいかなくてね、あいつも好き嫌いがあるから仕方ないんですけど」
「なるほどね、でもホントにいいんですか?」
「こっちからお願いしてるんですよ、所長さんがどんな風にあいつを手懐けてるのか知りたいし、凄く興奮するんです」
「分かりました。喜んで引き受けましょう」
「それと、もう一つ」
「なんですか?」
「長女の千鶴も所長さんが遣ってますよね、親に似て好き者なんですよ、変な虫がつかれると困るからあの子もこれまでみたいに面倒見てくださいよ」
「全部バレてましたか、面目無い」
「親なら烈火の如く怒るだろうって心配したでしょ、あの子が近所のオヤジにレイプされて逝かされたのを知ってるんですよ、相手は死んじゃいましたけどね。実はその現場を見てたんですよ。止めに入ろうと思ったんですがね、千鶴が喘ぎ声上げて感じてるのを見て勃起しちゃったんですよ。俺はつくづく変態なんですよ」
「少し変わった性癖をお持ちなんですね」
「否定出来ないですね、はは」
「確かに二人とも私の相手をしてます。私も人のことは言えないですよ、奥さんと千鶴ちゃんをレズらせてますから」
「へえ、あいつらレズるんですか、見てみたいな」
「お見せしましょうか」
「今見れますか?」
「ええ、怒らないでいただければね」
「怒るわけないですよ、お願いします」
スマホから撮り貯めた動画を旦那に見せてやると
「うわっ、遣ってる遣ってるスゲーっ。立ってきた、これコピーもらえませんか?」
「ネットとか流さないならコピーを差し上げますよ、二人ともご主人の言う通り相当な好き者です」
「スゲーな、所長さんが遣るとこんな風に逝くんだ、やっぱり俺には出来ないな、他もあるだけコピーしてもらっていいですか」
「ええもちろん、差し上げますよ、変態同士利害が一致してますからね」
「実は向こうの女も娘がいて、俺も親子丼してるんですよ、いいですよね親子丼」
「ご主人申し訳ないがアナル使わせてもらってます」
「それそれ、やってみたいんだけど分かんなくて、教えてもらえないですか?」
「奥さんで遣ってるのがいいでしょ」
「最高っ、あるんですか?」
「赴任先でゆっくり見て下さい、ちゃんと道具は揃えてくださいね、それと衛生面は注意しないと、女性は炎症起こしますからね。あなたも尿道炎起こしたりしますから」
「手解きして欲しいな、ひろ美じゃなくてこっちの彼女で遣ってみたい」
「こっちの?」
「ええ、この後待ち合わせてるんですよ」
「下のお子さん達は大丈夫なんですか?」
「ああ、あいつら小遣い渡して電車で適当に帰って来いって言ってありますよ。俺も急な仕事だってとんぼ返りしてきたんでね。こっちの彼女がドSで縛って苛めるのが面白くて早く帰ってこいって言うんですよ」
「ご主人Mっ気あるんですか?」
「恥ずかしながらそうみたいです、はは」
「そりゃ奥さんとは噛み合わないでしょうね」
「女に囲まれてるから仕方ないんですけどね、ひろ美はやっぱりMですか?」
「ドMですね、仕込み甲斐がありますね」
「ならもっと思う存分してやってくださいよ、あいつの苛められるとこ見てみたいから、ところで千鶴はどっちなんですか?」
「千鶴ちゃんは両方待ち合わせてますね、奥さんも攻めるし、私に攻められても悦ぶし。あっ、言いすぎました」
「構わないですよ、俺も変態なんで気にしないで下さい」
「アナルは良く準備しないと、怪我の元ですから」
「今度時間作って教えてくださいよ、約束ですよ」
「分かりました、大川さんには負けます」
「それはこっちのセリフですよ、あいつらまだ所長さんの部屋にいるんでしょ」
「多分まだ寝てますよ」
「今日はこのままコピーだけもらって行きます。ひろ美と千鶴のことは親父公認と言うことで、気にせず思いっきり遣ってください、但し内緒にしておいてくださいね、俺が知ってて許してると思うと、また邪険に扱われそうだから」
「ええ、分かりました。ご主人なかなかの変態ぶりですね、スワップしたら楽しいでしょうね」
「おお、それいいですね、近いうちに実行しませんか?」
「いいですよ」
「それじゃ帰ります、仕事片付けて明日の朝まで遣りまくってくださいよ、動画期待してますからね」
「メモリで送りますから、送り先だけ教えてください」
「じゃあここにお願いしますね」
赴任先の住所を書いて帰っていった。
変わった性癖ゆえに、ひろ美との間がうまくいかない。
普通は間男に対して、慰謝料がどうのとなるのだが、ひろ美の旦那は俺から見ても変態としか映らない。
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