『マキおくん?悪いんだけど、私の背中拭いてもらえる?』、うつ伏せのまま、しばらく動かなくなっていた香緒里さんが口を開きました。
僕の精液が背中を汚し、下へと垂れそうで動けなくなっているようです。『ティッシュ、そっち。』と言われ、数枚抜き取ります。
彼女の背中で僕の精液が延びました。それでも擦り付けるように拭き取り、掃除をしてあげるのです。なんか、少し申し訳なかった気にもなってしまいます。
香緒里さんは立ち上がると、うつ向きかげんでその場を離れます。『シュン…。』と一度鼻をすすったのは、泣いていたのでしょうか。
お風呂場からは。シャワーの音が聞こえていました。身体の汚れを洗い流しているのでしょう。香緒里さんは、しばらく戻っては来ませんでした。
僕は辺りを見渡し、リビングの隅から隅までを観察しています。この家に何度もおじゃまをしましたが、ここまで真剣に眺めたことはなかったのです。
香緒里さんが戻って来たのは、30分近く経ってからのことでしょうか。上はセーター、下はスカートではなくラフなズボンを履いています。
しかし、リビングには入らず、彼女は廊下で立ち止まりました。そして、『どうする気よぉ~。』と笑って聞いて来るのです。
お風呂場で、彼女もいろいろと考えたのでしょう。そして辿り着いた質問は、笑って口から出てしまったのです。
『仕方ないやろ~。好きなんだから~。もう、知ってたやろ~?』、同じノリで返しました。砕けるしかありませんでした。
それを聞いた彼女は、『信じられん、信じられん、』と呆れた様子でキッチンへと入って行きました。
時計は22時を回ります。しばらく、キッチンとリビングに分かれての会話を続けていた僕達。しかし、その会話は無くなってしまいます。
香緒里さんの左手は、テーブルに軽く乗せられました。身体を支えるためではありません。グイグイと来る僕のキスに、行き場を無くしているのです。
すぐに、彼女の左手は行き場を見つけたようです。その手は僕に回され、背中へと辿り着きました。
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