タカシが部屋の前に立つと、すかさずドアが開いた。
招き入れられたタカシはナツナの出で立ちに目を見張っていた。
ナツナはブルーのナイトガウンを羽織った姿だった。
生地は薄く、躰のラインをモロに浮き上がらせている。
豊かな胸はノーブラのようで、その頂の尖りをクッキリと見せていた。
「すいません、、、シャワーを浴びていたので、、、こんな格好ですが許して下さい、、、」
「構わないよ、、、こんな時間に来た俺が悪いんだ、、、気にしないでくれ、、、」
しかし、タカシの目はナツナに釘付けになってしまう。
相変わらずの美しさで、年々色気が増してきているような気がする。
その上、ナツナはまるで年を取らない。
俺とえらい違いだな、、、
思わず苦笑していた。
取って付けたような打ち合わせをしながら、ナツナの躰に視線を注いでしまう。
ナツナは視線に気付いたのか、顔を赤らめていたが、それでも話を真剣に聞いている。
気がつくと、ナツナの瞳は潤み、その表情にはたまらないほどの色気が滲んでいた。
いつの間にかナイトガウンの胸元が押し広げられ、谷間どころかその豊満な乳房のほとんどを覗かせていた。
「あっ、いけない、、、飲み物も出さずにすいません、、、」
そう言ってナツナが席を立つ。
乳房がユサリと揺れ、乳首までが覗けてしまう。
サイドの深いスリットがはだけて見えてしまった黒い下着が、目に焼き付いてしまっていた。
もう限界だった。
後ろからナツナを抱きしめてしまう。
「ナツナ、、、」
「アアッ、、次長、、、」
すぐにナツナは振り返り、タカシに抱きついてきた。
豊かな胸を押し付けられ、薄らと開いている唇がタカシを求めているように見えた。
二人の唇がどちらからともなく重なり合った。
ナツナの舌が絡みついてくる。
長くて柔らかい懐かしい感触。
二人は砂漠の中で味わう水のように、お互いの舌を貪りあった。
「うっ、ううっ、、、んんっ、、、んっ、んっ、んっ、、、、うっ、んんっ、、、」
タカシの手のひらがナツナの胸をまさぐる。
「んんっ、、、あん、あっ、、、アアン、、、」
ナツナはガウンを脱ぎ捨て、揺れる乳房をタカシの顔に近づけていった。
タカシの頭をかき抱き、大好きだった胸を見せつける。
「アアッ、次長、、、見て下さい、、、」
「やっぱりキレイだ、、、大きい、、、、ずっとこうしたかった、、、」
手に余る乳房を優しく撫で、尖りきった乳首を舐めシャブる。
「わたしも、、、、ああっ、次長、、、、、タカシ、感じちゃう、、、」
恋い焦がれていた豊満な胸を隅から隅まで愛撫する。
「あっ、あっ、あっ、、、わたし、タカシにされたかった、、、ずっと、、、あっ、、ああっ、ずっとだよ、、、、」
ナツナの唇を再び求める。
発情を隠そうともしないナツナの表情がタカシの男を更に昂ぶらせた。
もうガマンが出来ない。
ナツナが欲しい。
ナツナの腕を取り、寝室へと向かう。
「あっ、そこはダメ!」
ドアが開いたとたん、獣じみた臭いがタカシの鼻を刺激した。
ベッドの上は激しく荒らされていた。
ティシュが散乱し、口を縛られた避妊具が幾つも目にはいった。
「これは、、、」
すべて合点がいった。
シャワー、ナイトガウン、15分、すれ違った黒人の男、、、
ナツナはさっきまで、あの黒人とセックスをしていたんだ、、、
激しい嫉妬が湧き上がってくる。
でも俺にはナツナを責める権利は無い。
「ごめんなさい、、、」
ナツナの顔は青ざめていた。
「謝る必要は無い、、、俺こそゴメン、、、ジャマをしたんだな、、、すまなかった、、、」
燃え盛っていた炎が一瞬にして消えてしまった。
ナツナが俺を受け入れたのは、あの男との情事の残り火だったのかも知れない。
心が冷えていった。
「打ち合わせは、明日会社でしよう、、、今夜は本当にすまなかった、、、」
打ちひしがれた気持ちでタカシはアパートメントを後にした。
つづく
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