その日の映像には、リビングで若い男と二人きりで話をするナツナが映っていた。
男には見覚えがある。
キャスの従兄弟にあたる、間もなく15になるスタンという、やはり黒人の男の子だったはずだ。
男の子といっても、もう体つきは大人と遜色はない。
キャスに似て顔立ちは整っているが、初々しさが残っていて好感の持てる少年だ。
ナツナがしきりにイケメンだし、とてもいい少年だと褒めていた記憶がある。
そんないたいけな少年の前で、ナツナは妖艶な笑みを浮かべ、常にリードするかたちで会話を進めていた。
そんな中、なぜかナツナの胸元のボタンは外されていて、深い谷間を覗かせている。
タイトな服装が躰のラインを浮き立たせ、思春期真っ只中の少年の欲望に満ちた視線を釘付けにしていた。
恋人の有無をさり気なく聞き出そうとするナツナは、まるで少年を誘惑しようとしているように見えた。
少年の隣に移動して、太ももに手を置き戸惑うスタンの耳元で囁きかける。
「ねえ、、、スタンはまだ、、童貞なの?」
豊満な胸はもうブラまでが覗かせていた。
押し付けられる感触に耐えきれず、少年はナツナにだきついてきた。
「ナツナさん、、、俺もう、、、ガマン出来ません、、、」
顔を擦りつけ、胸を揉み込んでくる。
「ああん、、、可愛いわ、、、ねえ、ちゃんと答えて、、、経験はあるの?」
「ありません、、、ナツナさんに教えて欲しい、、、ずっとそう思ってました、、、」
フフッ、本当に可愛い、、、食べちゃいたい、、、
着衣の上からナツナの乳首に吸い付いてくるスタンの頭を抱き寄せる。
「いいわ、、、わたしが全部、教えてあげる、、、ああっ、、、何でも、、、何でもシテあげる、、、」
まだ何も知らない可愛い少年の童貞を奪うことが出来る。
獲物を手に入れたメスのようにナツナは興奮していた。
ドキドキする胸の鼓動。
女唇がもう濡れているのがハッキリと分かる。
汚れを知らない美しい少年をベッドに連れ込み、自慢の躰を見せつけるように裸になる。
獲物の少年を全裸に剥き、大人顔負けに勃起している男根の先っぽにキスをする。
「ス、スゴイ、、、もう大人なのね、、、大きいわ、、、スタン、ステキよ、、、チュッ、チュッ、、、」
「ううっ、ダメだよ、ナツナさん、、、俺、それだけで、、、」
「ダメよ!イッちゃダメ、、、ガマンするの、、、、もっと、もっとイッパイ気持ちよくシテあげる、、、フェラはあとよ、、、たくさんシテあげるからね、、、」
そう言うとナツナは足のつま先から唇を這わせ、体の隅から隅まで舐めあげていった。
たっぷりと時間をかけて、まるでマーキングをするかのように。
ナメクジのようにはい回る舌の感触に、まるで女の子のようにあんあんと声をあげるスタンに、たまらないほどナツナが欲情を覚える。
中年女の淫欲にまみれたえげつない愛撫を施しながら、絶対にこの子をわたしに夢中にさせて見せると心に誓う。
二度、手と口でスタンをイカせた後、騎乗位で童貞を奪った。
もちろん生で。
ユサリと揺れる胸にむしゃぶりつき、すぐにも果てそうになるスタンを、
「まだよ、まだイッたりしたら許さ無いからね!」
そう叱咤して、必死に耐える表情に今まで感じたことの無い加虐的な興奮を覚えていた。
そして少年の初めての膣内射精を一番奥で受け入れた。
この日、スタンは10回もザーメンをぶちまけた。
そしてついには初めて女を、ナツナを絶頂に導いた。
ナツナはスタンに夢中になった。
スタンを自分好みの男に染め上げたい。
ジェイとの関係を持ちながら、スタンとの情事を続けていた。
もう夫とのセックスなど必要無かった。
夫とのセックスなど子供のおままごとだと感じるようになっていた。
ある日、スタンからスタンの親友の童貞を卒業させて欲しいたなと頼まれた。
ナツナはスタンを含めた3Pを条件に、それを引き受けた。
3Pはナツナの心の奥に秘められた以前からの密かな願望だった。
夫に抱かれながら、滝沢やジェイに一緒に抱かれることを想像したこともあった。
夫をフェラチオしなながら、他の男に今、ぶち込まれたいと何度も思っていた。
それが間違いなく叶う。
心が躍った。
なんの良心の呵責を感じることも無く。
そんな時、躰に異変を感じた。
吐き気が何度も込み上げてくる。
まさか、、、
だって、クスリを飲んでいるし、そんなことは、、、あるはずが無い、、、
夫にはずっと抱かれていない、、、
大丈夫だと思いながら、クスリだって絶対とは言い切れないと不安が込み上げてくる。
薬局へ行き、検査キットを購入した。
妊娠していた、、、
こんなことになるなんて、、、
絶対に無いと思い込んでいた。
夫が帰ってきた。
何事も無かったように振る舞いながらも、顔色が青ざめているのが自分でも分かる。
先にベッドに横になっても目が冴えて、まるで眠ることなど出来ない。
夫はリビングでパソコンに目を通しているようだった。
どうしよう?どうしたらいいの?
夫には絶対に打ち明けられない。
寝室のドアが開いた。
終わりがこれから始まる。
でもナツナは自分の前から、すべてが去っていってしまうことをまだ知らない。
ジェイもスタンも、、、
そしてもちろん夫のタカシも、、、
終わり
エピローグ
ナツナは一人病室で生まれたばかりの赤ちゃんを抱いていた。
授乳の時間だった。
周りにいた人びとはみんな逃げ出すように去っていった。
残されたのは腕の中にいる父親そっくりの黒い肌をした赤子だけ。
ナツナは産む前から二人だけでこれからは生きていこうと心に決めていた。
愛する自分の赤ちゃんと、、、
そう思っていた。
それなのに、、、どうしても赤ちゃんを愛することが出来ない、、、
自分のお腹を痛めた子供なのに、、、
ナツナには分かっていた。
わたしが本当に心から愛していたのはタカシただ一人だったことを。
タカシの子供だったら心から愛することが出来た。
そう確信出来る。
愚かな自分、、、
気付くことも何もかも遅すぎた。
涙が溢れた。
嗚咽を抑えることが出来ない。
赤ちゃんが泣き声をあげていた。
終わりの終わり
※元投稿はこちら >>