どうしていいか分からず戸惑っている私を２回目のインターフォンの音が急かした。
いけないと思いながら、３回目のインターフォンが鳴り止む前に玄関の扉を開けてしまった。
そこには、コウジ君が興奮した顔で立っていた。
「・・・どうゆうつもり？」
コウジ君は何も言わなかった。
肩を揺らして熱い息を吐きながら、睨むような目で私を見つめている。
興奮が伝わってきて、私まで息が熱くなってしまう。
「・・・家にまで来るなんて・・・何のつもりなの」
コウジ君が足を踏み出した。
「ダメよ・・・ダメ、来ないで・・・」
私は廊下を後ずさりした。
でも上手に体が動かない。
靴を脱ぎながら歩くコウジ君に、すぐに追いつかれてしまう。
コウジ君の後ろで扉が閉まるよりも前に、壁際に追い詰められてしまった。
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