なぁ、美代子さん・・・
コウジ君の声が、少しだけ強張っていた。
受話器から緊張が伝わってくる。
とうとう、電話してきた本当の理由に踏み出してくる・・・そう感じて少し身構えた。
もしかして・・・その・・・あの夜・・・
・・・あの後、アイツとヤッたのか?
ドキッとした。
ソレを聞こうとしていると分かっていたのに、露骨すぎるストレートな言葉に余裕を奪われた。
もちろんコウジ君は、そんな私の動揺を見逃さなかった。
「ちょ・・・ちょっと、突然なに?・・・なに言ってんの・・・」
そうなんだろ?・・・あの日・・・あの後、リョーヘイとヤッたんだろ?
「ヤッたって・・・そんなこと、あるはずが無いじゃない・・・」
じゃぁ、なんでそんなに動揺してるんだ?
何も無いなら、なんでベランダであんな顔してたんだ?
あの日、リョーヘイとヤッた・・・そうだろ?
「ヤッてない・・・本当にヤッてないって・・・・・ただ・・・」
・・・ただ、何?
言えよ・・・言えって、ほら
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