「ま、どうせ・・・そうなると思ってた」
そう言ったのは、そのスナックのママだった。
最低な男に捕まり、最低な人生を送る。
初めて会った日からそう思っていたと、30年近く郊外の商店街の裏でスナックを営んでいる女が断言した。
美代子を見るその目は軽蔑しているようであり、同じくらい同情しているような雰囲気だった。
「ね、待ってる・・・私、待ってるから・・・何か嫌な事があったら相談してね?」
そう言ったママの表情は最高に下品だった。
幸福を願う言葉を言いながら心から最低な結末を願い、それを確信していると感じる笑顔だった。
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