「・・・んっ」
2本の指を揃え、力の限り突き上げると美代子は唇を噛みながら俯いた。
その切なそうな仕草に、自分の中に存在するとは思ってもいなかった加虐心が煽られる。
「こんな・・・こんな事をされてたのか・・・あのオヤジに、昨日・・・この店で・・・ここで・・・俺も・・・他の客もいたのに・・・」
指を動かすたび。声を噛み殺す姿に興奮した。
指を突き上げるたびに唇を噛む姿が煽ってくる。
まだ7時にもなっていない場末のスナックに客は居なかった。
ママは少し心配そうにカウンターの内側から俺達を覗いていたが、俺が睨むと諦めたようにため息をついてキッチンに消えていった。
「・・・あのハゲオヤジにマンコ弄られて感じたのか」
美代子は その言葉に、さらに強く唇を噛んだ。
「いやらしい・・・お前は淫乱なメスだな」
その言葉を選んだ理由は分からない。
普段の自分からは絶対に出ない単語だった。
しかし、それが美代子の心を射止める。
美代子は静かに、唇を噛んだまま頷いた。
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