目の前に金髪にピアスの男が立っていた。
あどけなさの残る、意外に整った顔立ちに覚えがった。
以前声をかけられた二人組の内の一人だ。
「お姉さん、俺のこと覚えてる?」
優しい笑顔を浮かべて男が話しかけてきた。
二人はカフェに入った。
男の話術は巧みでアズサの警戒心など、あっという間に取り除いてしまう。
さりげなく褒めたたえてくれる男の言葉が、女の虚栄心をくすぐる。
この男は一体どんなセックスをするんだろう?
見るからにその経験は、かなりのもののように見える。
その自信が至る所に垣間見える。
目の前の男と交わる自分の姿を想像する。
いけないことだと思いながら、考えるだけならいいじゃないと開き直る自分がいる。
若い男の体に惹きつけられるように、熱い視線を送りながら会話を続けた。
若者はジュンと名乗った。
ジュンはなんと高校生だった。
確かに顔立ちには幼さが残っていたが,体つきは完全に大人だった。
アズサの躰をあからさまに見つめて、メスを値踏みする若いオスの視線に躰が熱くなる。
こんなに若い男の子がわたしを欲しがっている。
わたしの躰、あなたが思っているより、ずっとスゴイんだよ、、、
この子に見せつけて、目の前で跪かせてみたい、、、
いけない考えが頭の中に浮かぶことを抑えることが出来ない。
「アズサさん、、行こうか?」
アズサは黙って頷いた。
とうとうこの若者と二人きりになる場所へ行く。
そこで何が起こるか分かっているのに、求めてしまう躰を抑えることが出来ない。
後腐れのない一度だけの関係。
しかも相手は10以上も年下の高校生だ。
改めて、一体どんなセックスをするのか興味が湧いてくる。
躰が激しく疼き、濡れるのがわかる。
下の名だけだだが本名を教えた。
どうせ一度きりだから構わない。
それにこれは浮気じゃない。
ただ一度だけのアクシデント。
そう自分に言い聞かせる。
だからこそ思い切り楽しみたい。
ウソの名前じゃセックスの最中に呼ばれても、思い切り燃えることが出来ない。
相手はずっと年下の高校生だが、きっとわたしはこの子にセックスで狂わせられる。
夫に与えられなかった満足感を得ることが出来る。
あんなママゴトみたいなセックスじゃない、ホンモノのセックスが欲しい。
アズサは新たな禁断の一歩を踏み出そうとしている自分に気づいていなかった。
つづく
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