①…
季節は秋になり、夜になるとどこか寂しげな冷たい風がふいている…
ある家のリビングでは、母親と客人である旧友が長々と談笑していて、その様子をビールを飲みながら長男が温かく見守っていた。
長男(しっかし、この2人…本当に仲良しだよなぁ…酒飲んでないのに、話だけでここまで盛り上がるもんかね…)
客人である、大柄なオネェの純姉がそんな長男に話し掛ける。
純姉「ねぇ、聞いてよ…あんたのお母さんさ、高校生の時、男子生徒をぶん殴ってボコボコにしたのよ…こんな可愛らしい顔して信じられないよねぇ~」
日登美「やめてよ純姉、そんな昔話…若い時はさ、私も尖ってたから…それに…顔すら憶えてないけど、そいつスカートの中を盗撮しようとしたんだよ…キレるでしょ」
長男(母さん…やっぱりヤンキーだったのかな?)
日登美「私…やり過ぎちゃったのさ、それが問題になって、面倒臭いから学校も辞めて、親と大喧嘩になっちゃって家出したのよ…懐かしいなぁ」
純姉「死にそうな顔して、夜の街をフラフラと歩くあんたを私が拾ってあげたのよね…それが日登美との出会なわけぇ…その後は、しばらく一緒に生活したのよ」
日登美「あの時…純姉と会ってなかったらさ、今の私はないと思う…本当に感謝してるんだよ…色々と、教えてもらったし守ってもらったから…」
2人は、昔を懐かしむように話しをして、それを聞いていた長男は、ただ母親の過去に驚いていた。
純姉こと純一は、海外に移住する事になり、もう日本に戻る事もないだろうと、出発前に自分をよく慕ってくれた日登美と会いたくなり訪れていたのだ。
そんな純姉の言葉と母親の対応に、長男がまた驚く事になる…
純姉「そろそろ…眠くなってきたわね…お風呂行こっかなぁ…もう会えないかもだし…久しぶりに日登美も一緒に入ろうよ…」
日登美「一緒に生活してた時は、たまに入ってたよねぇ…でも、私も年取ったからなぁ…崩れた身体を見られるのは…ちょっと恥ずかしいかも…あははっ」
長男(はっ?おいおい…母さん、一緒にお風呂って…その人おっさんだぞ!もちろん断るんだろ…)
日登美「でも…純姉ともう会えないかもだし…いいよ…久しぶりに」
純姉「うふふっ…良い思い出になりそうよ、日登美ありがとう…私、トイレに寄りたいから先に行くわね」
長男の思いも虚しく、母親である日登美は、純姉の申し出を承諾してしまった。
そして、お風呂場に向かおうとする日登美に長男は堪らず声を掛ける。
長男「母さん!あの人…男だろ!一緒にお風呂とか何考えてんだよ…その…とっ…父さんに申し訳ないとかさ…」
真剣な顔でそう言う長男に、日登美は顔をにんまりさせながら返答した。
日登美「やだぁ…この子…何かエッチな想像してんのかしらぁ…純姉の方が普通の女性より、よっぽど女なんだから…お母さんは、彼女に大人の女性の在り方を教えてもらったのよ」
長男「でも…」
日登美「お父さんには、純姉が来た事も言っちゃだめ…あいつ、純姉の事を良く思ってないからさ…それとぉ、私でエッチな想像するのは、気持ち悪いからやめてねぇ…うふふふっ」
からかわれたような気分になった長男は、もう勝手にしろと、リビングでビールを飲み続けたのだが、やはり、気になってしまい脱衣所の近くまで足を運んでしまう。
そして、その場所から聞こえてくる、母親と純姉の声に聞き耳を立てるのだ。
純姉「あんたさ…その下着何とかならないの…ベージュの飾り気がない…もっと…下着にも気を使いなさいよ」
日登美「下着なんて…どうでもいいでしょ…どうせ見せるもんでもないし…それより、純姉って、そんなに毛深かったっけ…特に胸とかお腹とか…いや全身か…あははっ」
純姉「脱毛やめたのよ…最近は、エステに通ってないわ…それより、あんたこそ下の毛そんなに濃かったっけ…手入れしてないのかしら」
日登美「面倒だからしないでしょ…もうおばさんだし…脇は、さすがにしてるけど…ぷぷっ…純姉…すっかりだらしなボディだね」
長男(2人が…脱衣所で全裸になってるな…俺は…もう知らんぞ)
脱衣所の2人がお風呂場に入っていくのがわかり、長男はリビングに戻ると、考えるのが面倒になりビールを一気に飲み込んだ…
一方、お風呂場では、髪をアップにした日登美がプラスチックの椅子に座り、背中をボディソープまみれの純姉の手が、擦るように動いていた…
純姉「あんたには、感謝してる…一緒に生活してた時、毎日が楽しくてさ…だから私も頑張れたんだよ…そのお礼をさせて…」
純姉の手が徐々に日登美の前に移動し始めた…
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