その日の夜、静香からのメールには酷い男だと書かれていた。
あんな想像をさせるなんて酷いと俺を非難している。
けれど、その文字から伝わってくる感情は正反対のものだった。
もう旦那も帰ってきているだろうに興奮がおさまらず、どうしようもなくなったのだろう。
俺を非難する言葉で話題を振っている。
そう考えると少し笑ってしまった。
おそらく俺の想像は当たっているだろう。
その証拠に興奮してたねと送ると、正直自分でも驚いていると返ってきた。
本当に嫌いなヤツを想っていたのに、秘密がバレて脅されてしまう自分を想像して興奮してしまったらしい。
襲われてドロドロになる自分を想像して興奮した。
嫌悪感しか感じない男に脅されて奉仕させられる自分にも。
もしかして、私って本当はそんな女なのかな
その疑問にはあえて答えなかった。
静香の心に芽生えた不安の芽は もっと大きく育てなくてはいけない気がした。
耐えられないほど大きく育ってから折れたほうが、より大きな絶望感を与えてくれそうだ。
その時、静香はどんな顔をするだろう。
そう考えるとワクワクした。
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