俺は須藤の目を見ながらゴクリとツバを飲み込んだ。
言い訳する必要などないのに頭の中でグルグルと考える。
勝手にそう思っただけなら こんな反応はしない。
偶然にも知り合いだったとゆうのは可能性が低すぎる。
いや、最初にいた中年男だって知っていた。
ずっと前には自分が人妻であることも掲示板に書いていたのだろう。
あの男が言うから他の何人かも知っているはずだ。
それは事実だが、それを思いついた時には言い訳するには遅すぎた。
須藤は勘違いにより導き出された真実を 勝手に確信しているようだった。
「なぁ、家はどの辺だ?どこに住んでる?」
言えるはずがない。
家など知られたら、この男はどんな卑怯な手段で妻を・・・
そんな事を考えると頭の中がグチャグチャになっていった。
朦朧として何も考えられない。
「あぁ、あのマンションか・・・で、部屋は・・・」
俺は須藤がニヤニヤと笑いながら、ベッドに横たわる妻に近づいていくのを見ていた。
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