「別々でもいい、とにかく出て行ってくれ、、、愛、いくらそんなことを言っても、もう遅いぞ、お前も出て行くんだ、、、」
「愛、、、行こう、、、」
座り込み虚ろな目をした愛を酒巻が抱き起こそうとすると、酒巻を睨みつけ手を振り払う。
「イヤだ、触らないで、、、わたしを酔わして犯したクセに、、、」
「それは最初だけだろう、、、二回目からは愛から誘ってきたじゃないか?」
酒巻は先ほどまでの自信満々な姿は見る影も無く、オドオドとしていた。
本来は気の小さい男なのかもしれない。
「そんなのウソよ、、、新一に知られるのが怖くて、イヤイヤそうしていただけ、、、」
「そんな、、、俺の方が好きだって、、、」
こいつ、偉そうにしていたクセに、こんな女に言いくるめられそうになっている。
どこまで惨めな男なんだ。
「そうだぞ、愛、、お前はっきりと言っていたぞ、、そいつを愛してるって、俺よりずっと好きだって、、、セックスも俺よりずっと気持ちいいって、、、二人で暮らしたいって言っていたじゃないか?、、、そうすればいい、、、」
「それは、、、そう言わないと、新一にバラされると思ったから、、、新一に嫌われるのが怖かったから、、、それじゃ無かったら、こんな男なんか相手にしないわ、、、本当は気持ち悪いのをずっと我慢していただけ、、、その証拠にもう二度とあわない、、新一に知られたから、、、もうこんな気味の悪いレイプ男の顔なんか見たくない、早く出て行って!」
散々に罵られ、酒巻は魂を抜かれたような顔をしていた。
あまりのショックで足元もおぼつかない様子でフラフラと一人で出て行った。
本当に単純で、セックス以外何の取り柄も無い男だ。
あまりにも惨めな退場だった。
つづく
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