「あの頃、実は少し悩んでたらしいんですよ」
吉崎は自慢げにニヤリと笑った。
視線を俺に向けたままジョッキのビールを飲む。
よっぽど誰かに自慢したいのだろう。
しかし同じ営業所のヤツに言うのはさすがにまずい。
だからか毎月の定例会議の後、本社に勤める俺が誘えば必ず居酒屋に着いてきた。
「子供が生まれてから旦那としてないって・・・
最初は気にしてなかったけど、最近になって凄く気になってしまうってね」
話したくて仕方がない雰囲気で、聞いてもいないのに話し続ける。
「それを聞いた時、俺は欲しがってるって思いま したね・・・この女 飢えてるって・・・
だって俺にですよ?さんざんセクハラされまくってるのに、そんな事を聞かせるなんて
旦那はどう思ってるんだろう?じゃなくて、どうして私を求めてくれないんだろう?でしょ
で、求めて欲しいってのは、抱いてほしい・・・しかないですよね」
そしてその証拠に、と 真希からの『質問』がほとんど毎日になっていったと笑いながら語った。
ソワソワしながら他の男が営業に出るのを待ち、2人っきりになると近づいてくる。
背中を撫でられても尻を揉まれても抵抗しない。
唇を噛みながら耐えているように見えるが、指が食い込むほど強く揉んでやると体はビクッと反応する。
『質問』の内容はくだらない、けど説明に時間がかかるものばかりになっていった。
だから、時間をかけて たっぷり堪能できる。
そう言いながらビールを飲む吉崎は、視線は俺に向けながら、俺ではなく記憶の中にいる真希を見つめてニヤニヤと笑っていた。
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