今夜の詩織は少しおかしかった。
残業中からいつもの詩織とはどこか違っていた。
やはり拓人と何かあったのだろうか?
気のせいか詩織の瞳が潤んでいるように見えた。
「そんなにオレのこと、信用されても困るんですけど、、、」
「安心して、信用なんかしていないわ、、、あっ、ゴメン、そんな意味じゃあないの、、、、うーん、、恥ずかしいなぁ、、、要するに、わたしはそういう関係になってもいいと思う人としか、同じ部屋に泊まってもいいなんて言わないわ、、、」
「エエッ、それって、、、、」
「だから、、、、、、わたしは凪とだったら、、、そういう関係に、、、なっても、、いいかなって、、、、ああ、もう、、、面倒くさい、、、今夜、わたしは凪に抱かれたいの!、、、わかった?」
投げやりな言い方だったが顔が真っ赤になっていた。
凪は思わず詩織を抱きしめてしまう。
今、腕の中にずっと憧れていた女性が体を震わせながら佇んでいた。
「オレ、本気にしますよ?」
「わたしだって本気だよ、、、、、、早く二人きりになりたい、、、、ラブホテルだっていいの、、、、ああ、凪と一緒ならいいの、、、」
詩織は思い切り凪にしがみついてきた。
しゃにむに凪の唇を求めていた。
二人の唇が重なった。
長い、長い口づけを交わしていた。
つづく
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