優香が一番に凪を見つけて走って来た。
「凪だ、、、、凪ぃ、、、、、」
優香は胸に飛び込んで来た。
優香は小さくて、とてもあたたかかった。
目に涙が滲んだ。
オレは優香さえいればそれでいい。
そう思った。
詩織が一人遅れてやって来た。
「凪君、、心配したよ、、、」
詩織はとてもすまなそうな顔をしていた。
「あの時の電話、、、ゴメンなさい、、、、」
「いいんです、、、もう、、、」
それを聞いた詩織はとても寂しそうだった。
「話は唯ちゃんから聞いたよ、、、唯ちゃん、すごく後悔してる。話を聞いてあげて、、、」
凪は黙っていた。
「凪君、優香ちゃんのためなの、とにかく話を聞いてあげて、お願い、、、」
唯は一人、悲しげに玄関先にたたずんていた。
「分かりました、、」
凪、お髭が生えてると言って、じゃれつく娘を愛おしく思いながら詩織に預け、家へと向かった。
つづく
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