15分ほど経ったとき、凪を呼ぶ声が聞こえた。
寝室のドアが開いていた。
黒い上下の下着をつけた詩織がベッドに横たわっていた。
部屋は薄暗かったが、詩織の白い肌はくっきりとその体を浮き立たせていた。
詩織は泣いた後の顔を見られたくないのだろう。凪は詩織の気持ちが分かった。
「凪、、、来てぇ、、、」
詩織は両腕を伸ばし、凪を求めていた。
凪は服を脱ぎ、ベッドの上にあがった。
詩織の顔を見つめる。
目が少し腫れていたが、美しい顔立ちに変わりはなかった。
「詩織、すごく奇麗だよ、、、」
唇を重ね、舌を優しく吸う。
詩織はしがみついてきた。
頬をすり寄せ、耳元で囁いた。
「凪、、、ごめんね、、、、もう泣かないから、、、お願い、、、わたしを嫌いにならないで、、、、」
いつもとは全く違う、弱々しい女の子のような詩織がそこにいた。
「嫌いになんかならない、、、オレを信じて、、、」
「うん、、、信じる、、、凪のこと、信じる、、、」
「でもひとつだけ約束して、、、オレ以外の男の前で泣かないで、、、詩織を誰にも取られたくない、、、」
ああ、凪はわたしを独占したがっている。
それがすごく嬉しい。
詩織は何度も頷いていた。
つづく
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