浴槽から出て立つ妻の足を、私は浴室に座りながら洗う。
足を洗い終わると、浴槽から泡を手に取り、もう一度全身を洗う。
妻の望むとおり、とにかく吉田社長の触れた妻の体を洗い流していく。
体を流し終わると、妻は椅子に座り、上半身を前に屈ませる。
私は妻の髪を濡らし、シャンプーで妻の髪を洗う。
妻の髪を洗っている最中、妻は
妻「子供と違うんだよ(笑)」
と言いながらも、シャンプーを流し終わると、妻はコンディショナーを手に取り、自分の髪に馴染ませていく。
妻がコンディショナーを馴染ませ終わると、私は再びシャワーのお湯を妻の頭から流し、それが終わると今度はメイク落としと洗顔をしていった。
一通り全身を流し終わると妻は
「よしっ」
と立ち上がり口を開いた。
妻「最後は中を掻き出して。まだ私の中にあの男がいるから。」
私「やっぱり………か。」
妻「うん。最初は高橋さんがね。色々頑張ってくれたんだよ。それこそ私の中に入らせないように。でも、やっぱり高橋さん見てて、高橋さんだけに頑張らせるのも、おかしいと思って。」
私「うん……。」
妻「それでも、高橋さん、最初言ってくれたんだよ?私の中にだけは出すな、って。でも、あの人、挿れてる最中に私の中に出してて、高橋さんにばれないようにそのまま二回続けてきたんだよね。」
やっぱりだ。
聞いたことはある。
一回出しただけでは落ち着くことなく、そのまま継続して続けられる人がいることを。
吉田社長は、やはりそのタイプだったのだ。
妻「私、その時はもうダメだったから。私が中に出されたって分かった時、高橋さんが吉田社長のこと怒ってた。でも、あの人、全然平気な顔で、男が自分の種を女に宿すのは自然の摂理だ、みたいなこと言ってさ(笑)一回社長がトイレ行った時に、高橋さんから薬あるよ、って言われたけど、私の場合は意味ないからねぇ。何が宿すだ(笑)私はもうKの種宿し終わってるっての(笑)馬鹿じゃないの(笑)」
私は明るく振る舞う妻の言葉を聞きながら、妻の愛を感じつつも、悲しい気分になった。
妻「暗い顔しないでよ。私、頑張ったんだから、よくやった、くらい言ってよ。Kが吉田社長と喧嘩したら私何のために……。」
明るくそう言いながら、妻は涙を流していた。
私は妻を強く抱き締めた。
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