部屋の中を照らすのは窓から入る月明かりの光だけ。
私は上半身を起こしブラジャーを外した。
私「ハァハァハァハァ……ハァハァハァハァ……アンッ!」
静寂に包まれた部屋の中に私の吐息と、たまに漏れるあえぎ声が響く。
私は上だけ裸になり、自分の胸を触りオナニーをしていた。
入院当初に一度オナニーをした以外、遥香さんの言いつけを守ってオナニーはしていなかったが、今日夫と久々に会ったことで、私は自分の性欲を抑えられなくなってしまった。
私「ハァハァハァ………アッ!!アンッ!!アッ!!アッ!!アッ!!イクッ!!!」
私は布団を上から被り軽い絶頂を楽しむ。
胸だけしか触れないので、いつもみたいな絶頂は味わえないが、それでも今の私には十分だ。
すぐに絶頂の波がひいていったので、私はブラジャーをつけ直し、甚平の上着を着て、ナプキンの入っている巾着を持ってトイレに向かった。
私「あ。結構濡れてる。」
私は陰部をビデで洗った後、ショーツにライナーをセットし直した。
トイレから出て、手を洗い、個室に戻ると、暗い部屋の隅から声をかけられた。
遥香「大分溜まってきてるでしょ?」
遥香さんが部屋の隅に置かれた椅子に座っていた。
私「きゃっ!ビックリした。先生ですか。」
遥香さんは、クスリ、と笑いながら
遥香「もう少しオナニーは我慢しなきゃダメよ。」
と言ったので、私は
私「え?な、なんのことです?」
と、とぼけてみせた。
遥香「私も同じ女だから、理解はしてるわよ。」
私「う、う~ん。先生にはばれてますよね。確かに今胸だけで、ちょっと、だけしました。」
遥香「Yさん、去年の夏に比べて大分、変化したでしょ?」
私「あ、まぁ、それは。はい。」
遥香「そうよね。」
遥香さんは立ち上がり、私に近付くと、私のわき腹付近から胸の辺りに手を滑らせた。
ビクリッ
やっぱり、この人の触り方は、何かが違う。
手を滑らせるだけで、私の思考回路をいやらしい方向へと向かわせる。
私「遥香さん、ダメですよ。私我慢してるんですから。」
遥香「ゴメン、ゴメン(笑)今のも診察の一つだと思って(笑)でも、正常な反応ね。」
私「正常って(笑)いやいや、何かおかしい(笑)」
遥香「去年の夏みたいなこと、したい?」
遥香さんの顔が、ハプニングバーにいた時みたいな妖艶な表情に変わる。
月の光に照らされたその表情は正に『魔性の女』という表現がピッタリだ。
私「ここ病院だから。」
遥香「そうよねぇ。確かに。でも、もしここがラブホテルだとしたら?」
ラブホテルという単語を聞いて一瞬目眩がしてしまう。
私「違う違う。ホテルじゃない。」
私は目眩を振り払うように、ここがホテルということを否定した。
遥香「そうね。ここはホテルじゃないわね。」
遥香さんの顔は医師の顔に戻っていた。
遥香「まだ、もう少しゆっくり、休みましょう。」
そう言いながら、遥香さんは病室を後にした。
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