↑は書いてる最中に誤投稿したんで、再度投稿しなおします。
(妻視点)
私は、高橋さん夫妻と一緒に玄関を出た。
高橋さんは先に助手席に乗った。
「まりんちゃんママも大変だねぇ」
私は高橋さんの奥さんに声をかけた。
「ううん。夫の仕事だから仕方ないよー。三郎君ママもまだ吉田社長いそうでしょ?夫からちょっとだけ聞いたけど、旦那さん、大変そうだね。」
「うん……」
「どうしたの?」
「ううん。いや、旦那の会社がミスしちゃったみたいでさ。だから、旦那も今回の吉田社長のご機嫌取りが大変みたい。」
私は、少し声を潜めてそう高橋さんの奥さんに言った。
「みたいね。今のところ3000万の請求が旦那さんの会社にいくかも、って夫が少し話してた。」
「3000万!?嘘!?旦那そんなミスしちゃったの?」
「旦那さんがミスしたんじゃなくて、頼んでた業者がいなくなっちゃったみたいよ。だから、旦那さんの会社の損失はもっと増えるかもしれないみたい。」
「そんな……だから、あんなに悩んでたんだ。」
高橋さんの奥さんは、私に顔を近付けて更に小さな声で話し始めた。
「一つだけ、旦那さん助けられる方法……あるよ。」
「え?」
「ただ、これは三郎君ママ次第なんだけどさ。聞く?」
「う、うん。」
「吉田社長ね。実は結構女好きなの。」
「えぇ!?それって……」
私は驚いて高橋さんの奥さんの顔を見た。
「だから、三郎君ママ次第よ。無理強いは絶対しないわ。」
「えー…………でも………」
「しかも、吉田社長、特に人妻好きなの。他人のものが手に入れたいタイプっているじゃない?それよ。」
「そう……なの。へぇ~……」
「夫の会社で慰安旅行行った時も、吉田社長のご機嫌取るために、下着とか見えやすい服装したり、浴衣肌けたりする奥さん仲間いたわ。」
「まりんちゃんのママはどうしたの?」
「んー……言いづらいけど。多少は私もしたよ。夫のこともあるし。」
「それって…、今時セクハラじゃないの?」
「そうだと思うよー。ただ、夫の会社、吉田社長のワンマン経営に近いから。表立ってすることはないけど、そうやって吉田社長のご機嫌取って上にいく人もいるみたい。」
「そうなんだ。でも、3000万なんて金額じゃ……」
「よく、分かんないけど、以前それで取引先の奥さんと寝たこともあるみたい。」
「えー!犯罪じゃないの!?」
「取引先の夫婦お互い合意の上で、そうしたみたい。あくまで噂だけど、夫が話してたから本当っぽい。」
「そう…なんだ。でも、私なんかじゃなぁ…。自信ないよー…」
「いや、吉田社長、かなり三郎君ママのこと気に入ってると思うよ。じゃなきゃ、今日もう、この車乗って帰ってるはずだから。」
「う~ん………分かった。何が出来るか考えてみる。」
「ごめんね。突然変なこと言っちゃって。でも、旦那さんの助けられる方法の一つだから。ただ、絶対に無理はしないでね。」
「うん。分かってる。ありがとう。」
「ううん。じゃあ、私はこれで。」
そう言って高橋さんの奥さんは運転席に乗り込んだ。
窓をあけて、夫婦揃って別れの挨拶をしながら、車は路地裏へと消えていった。
私は玄関に暫く立ち尽くした。
吉田社長に私が抱かれて済むならば、それが一番簡単に夫を救える。
以前の私ならば強い拒否反応があったと思うけれど、今の私は自分の体を夫以外の男性に許すこと自体にはそれほど抵抗感はない。
もちろん、ないならばない方がいいのだけれど、必要な選択肢の一つとして好きな男以外の人とセックスをすることが求められるならば、その選択は排除はしない。
大和さんとの不倫のことは夫には話していない。
夫はどう思うんだろうか。
それが一番大切なところだろう。
「うーん。まずは、ちょっとだけ様子見てみるか。」
そう呟いて私はリビングへと入った。
※元投稿はこちら >>