(枕営業一日目前半)
金曜日になり、私は課長にI社の対応のために現場から直接帰宅する許可を得た。
実際には自宅で接待するのだが、そのことはあえて伏せておき、課長も私が吉田社長と損失補てんの交渉をしていることを知っているので、2つ返事で許可が出た。
私は早めに帰宅すると、妻は子供達を実家に預けにいっていたので私は家を片付ける。
妻は帰宅するなり、スーパーで買ってきた酒やつまみの準備を始めた。
妻「ビール足りるかなぁ。とりあえず、焼酎と日本酒は用意したけど。」
私「ああ。悪いな。領収書一応貰える?高橋さんから、領収書は取っておいてほしい、って言われてるから。」
妻「え?高橋さんがお金負担してくれるの?」
私「いやいや、高橋さんの会社の経費で請求するんじゃないかな。社長さんだし。」
妻「へぇ~。銀行ではそういう経費なかったなぁ。」
私「あ、そうなんだ。やっぱり業種が違うと経費の考え方も違うからね。」
妻「そんなもんなんだ。」
私「まぁ、うちの会社もそんな頻繁に接待費は認められないけど、多少はあるよ。」
妻「へぇ~。そうなんだぁ。」
妻はそう話ながら刺身を切ったり、簡単なつまみを作ったりしていた。
午後7時半頃になり、インターホンが鳴り、吉田社長と高橋さんが家にやってきた。
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