帰宅するとマリコは居間で翔太に相談した。
「今日撮影した作品、健二に見られたりしないかしら。何か心配になってきちゃった。」
翔太「大丈夫だよ、親父めったにアダルトビデオ見ないから。それに何本あると
思ってんだよ、世の中のビデオ本数。」
マリコ「それ聞くとちょっと安心したけど、男ってアダルトビデオ見るのは好きなくせに、
自分のお嫁さんが出たとなると離婚の何の、て大騒ぎするでしょう。」
翔太「アハハ!言えてる。」
マリコ「翔太も秘密にするの協力してね。」
翔太「心配すんなよ。」
マリコ「それと監督さんから、来週の土曜日空いてるか聞かれたんだけど、
翔太もいっしょに行ってくれる? 次の撮影は人妻の不倫かなんかの作品
だって。あらすじを書いた紙もらったの。」
翔太「それなら地でやれるじゃん。今のまんまだし。」
マリコ「ちょっと、みんなあんたが私にさせてる事なんだからね。勝手なこといわないでよ。」
翔太「アハハハ、そうだった。そん時俺もついていくよ。」
次の土曜日翔太とマリコはZ企画のあるビルへ出かけた。健二は今週も仲間とのゴルフだった。
Z企画のオフィスに着くと前回同様に佐藤が監督をすることを伝えられた。芸名についても希望を
聞かれたマリコは「花桜まりこ」と名乗ることにした。花桜は「かおう」である。
会議室でセリフ合わせが行われた。翔太も後ろの椅子に座って見学させてもらった。
30前後の男二人が今回の主演と助演を務める男優だった。一方が夫役で
他方が不倫相手役だった。夫役は融通の利かないまじめタイプ、不倫相手役は女好きの
イケメンタイプという設定であった。
まず居間での夫婦の会話。
10年ぶりの高校の同窓会に妻が出席したいという。案内状が家に届いたのだ。
なぜか夫は良い顔をしない。実は妻が昔から男にもてていたことを知っているからだ。
まじめなだけが取り柄で妻が初めての女性という夫に対して、
妻は適当に遊んでいて複数の男性経験があるらしい女性の設定。
当然メイクや着ている服にもその感じを表現する。
A夫「お酒、あんまり飲んでほしくなしいな。できるだけ1次会で帰ってきてね。」
B妻「大丈夫だって、あたしお酒そんな弱くないから。できるだけ早くは帰ってくるから心配しないで。」
A夫「やっぱり心配だなー。俺迎えに行っていい?」
B妻「ちょっとー、あたしのこと信用できないわけー。それに、あんまり縛り付けられると息が詰まるよ。」
A夫「わかった、ごめん。気を付けていってきてね。」
B妻 ちょっとむくれて「ハーイ」
居酒屋のシーン。
乾杯のあとアルコールが入って盛り上がる出席者。
女同志の会話
女1「今日来てるB子て高校の時もけっこう遊んでたけど、卒業して社会人なったらもっと遊んでて、
勤務先で公衆便所て言われてたらしいよ」
女2「あれー、元カレのC君来てるけどあまり話してないよね」
女1「だって今は一流企業勤めの旦那さん捕まえて専業主婦に収まってるんだもの。」
女2「元カレのC君は今もプータロウだものねー、B子抜け目ないよねー。」
女1「そうだ、今夜B子酔わせて潰してやらない」
女2「いいわね、乗った!」
その後二人の女はB子に交互に酒をついで酔わせにかかる。
最初はなかなか酔わず、お酒に強いと自他ともに認めているが、とうとう限界がきて酔いつぶれてしまう。
女1と女2が元カレの男Cにも手伝わせてタクシーの車まで半分眠ってるB子を運ぶが、
女二人はB子の隣に男Cも無理やり同乗させて「元カレでしょ、介抱してあげてね」と言って
タクシーを送り出す。
ラブホテルのシーン。
ベッドに運ばれてもなお爆睡状態のB子。
そのB子の服を起さないように注意しながら脱がせ始める元カレ。
時間の経過がわかるように自宅で時計を見ながらひとり待つ夫の姿を所々で挿入する。
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