早織は私の背中に指を当てて指圧をしてくれた。精神的な苦痛はどうやら肉体的にも現れていたようだった。
「高木さん、どう?気持ちいい?」
「ああ、人にマッサージをしてもらうとこんなにも気持ちいいものなんだな。」
私は早織のマッサージによって心身共にリラックスしていくのがわかった。そして、それは私の脳にも伝わりいつのまにか深い眠りについてしまった。
目を覚ました時には早織の姿が見えなかったが、どうやらシャワーを浴びていたようだった。時計を見ると部屋に入ってからちょうど1時間が経過していたようだった。
「あっ、起きたの?すごくお疲れだったみたいだね。もう少し寝ててもよかったのに。」
私はバスタオルで身体を巻いていた早織の元に歩み寄り彼女をぎゅっと抱きしめた。
「早織、ありがとう。」
「私に出来ることはこれぐらいしかないけどね。」
私は両手に力を入れて早織を強く抱きしめた。早織はゆっくりと目を閉じていくとその童顔からかまるで少女のような愛らしさが感じられた。
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