「今日は高木の相談のための飲み会だからな。それでどうなんだ?高木。」
私はこの場で本音を話すわけにはいかないと思い、夜の営みがほとんどないという話に変えた。
「まぁ、夫婦というのはそんなもんだ。男は常に新たな女と身体の関係を持ちたいと思う生き物だ。それに比べて女は精神的な関係を持ちたいと思っている生き物だ。そんな男女が分かり合えることなんてなかなかないぞ。恋人同士の時ならまだしも、結婚したらそういうわけにはなぜかいかないんだよ。おそらく、オスの本能なんだろうなぁ。」
「女だって身体を求めることありますよぉ。でも、誰でもいいってことはないかな?なんでか優秀な人に惹かれちゃうんですよねぇ。高木さんみたいな…。」
「えっ?」
「なんで高木なんだ。俺なんかどうだ?」
「うーん、タイプじゃないんですよねぇ。」
「そんなはっきり言わなくても。」
なんだか本気で相談に乗ってもらえるような雰囲気ではなかったので、私は単に食事を楽しむことに気持ちを切り替えた。
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