「高木っ!大丈夫か?大丈夫?」
私は身体を揺すられたことで意識が戻ってきた。
「よかった。大丈夫か?怪我はないか?」
「あぁ、頭をいきなり鈍器のようなものでど突かれてから記憶がなくて。」
「そうか。身体を揺らしたのはいかなかったな。」
「あぁ、でも何とか無事だ。そうだ妻は?」
「さっき俺が電話をして俺の事務所に避難している。」
「そうか、悪かったな。寺沢…」
「水臭いこというなよ。俺らはずっとマブダチだろ?」
「あぁ、そうだったな。」
「それより何か手掛かりは掴んだのか?」
「いやそれが全くだ。身長や体型ぐらいは何とか覚えているがマスクも被って素顔を隠していたからわからない。」
「俺も外に停めてあったクラウンを見てみたがナンバープレートも外していて手掛かりとなる情報は一切掴めなかった。探偵の俺が何も掴めなくて本当に悪かった。」
「いや、寺沢がいてくれたから妻と私は助かったのだから。」
私はこれから起こりうる身の危険に怯えながら生活をしていかなければならないのかと思った。
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